umitochi購入編 第03話 契約書締結

 

僕たちがのんびりし過ぎたせいでumitochiの値段は、 

400万円(坪単価5万円)から480万円(坪単価6万円)に上がってしまいました涙。

 

アカギが到着するまでカモられていた南郷さんばりの動揺です。

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家づくり全体(数千万円)の規模から見ると許容範囲かもしれません。

ですが日常の感覚で「80万円」は安くありません。

車の買い替えや、2人で海外旅行できる大金です。

 

でも、そもそも「2人ともが好きな土地が480万円」と考えると、十分ありがたい話(良心的な価格)です。

加藤不動産も、2か月以上も待ってくれて、正式な売り出し価格に戻しただけ。

 

これ以上口約束と信用だけで引き延ばすのは、後悔のモトです。

更に価格を上げられるか、明日にでも次の希望者にふっと譲られても文句は言えません。

 

 

2016年9月25日(日) 

加藤不動産へ手付金30万円を持参。

 

この時はまだ、ゾノプランを見ただけの時期です。

どの会社に依頼するか、そもそも本当にumitochiに建てる家がベストなのか、迷っている段階。

 

だから「手付金」の性質上、仮にumitochiをキャンセルする場合(確率20%ぐらい)は、30万円を放棄することは覚悟していました。

 

(後日契約書を締結するので、厳密には「手付金」ではなく「申込金」なのかもしれませんが…)

 

申込金:契約前に支払う「仮押さえしてもらうための意思表示」

手付金:契約時に支払う「契約を一方的にでも解約したい時のための負担金」

 

 

2016年11月20日(日)

加藤不動産と「不動産売買契約書」の締結日。

いつもどおり、薄暗くて1~2人だけの、緊張感のある事務所。

 

加藤社長「はじめましてウマさん、この度はありがとうございますっ。」

ラフな加藤さん(甥)とは違い、さすが社長。

恰幅のいいスーツ、営業スマイル、柔らかい物腰です。

 

加藤さん(甥)が若手時代の「狂犬」加藤浩次なら、

社長はまさに『スッキリ!」の加藤浩次

 

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ただ、笑顔と物腰の奥には、なんというか…

僕の甘ちゃん人生には一切縁がなかったような、「お金をめぐっての死線」をくぐりぬけてきたオーラが漂っています。

 

…だから、怖いって!笑 

(ビビりすぎ)

 

 

 

今日の一曲:サムライソウル/片平里菜(originaled by ウルフルズ

 

umitochi購入編 第02話 長考のツケ

 

umitochiと出会ったその日の電話。

加藤さん「(坪単価)6万円で売り出していますが、買っていただけるなら5万円で結構です。」

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交渉なしで、80坪×5万円=400万円…なんて素敵なんでしょう。

でもやっぱり、家プランを固めてからでないと、即決はできません。

加藤さん「ええ、そこはゆっくりお家をご検討くださいね。」

 

 

加藤さんの優しさに甘えて、それから約4か月間も、複数の家プラン(と会社)を検討させていただきました。

そしてゾノ先生のゾノプランに決断。

 

ところが…

 

ウマ「長い間待っていただきありがとうございました。umitochi、400万円で是非購入させていただければと思います。」

加藤さん「…それなんですけどねウマさん。」

2人「…?」

 

加藤さん「すみませんが今はもう、坪単価6万円でしか売れません。」

2人「ええっ!汗」

 

加藤さん「ちょうど他のお客様からも問い合わせがあって「もっと高値でもいいから売ってほしい」って言われたんですよ。」

2人「そ、そうなんですか。」

 

加藤さん「ウマさんが一応先約だったんで、高値の方にそのまま売る話にはしていませんが、社長ともそういう話なのでご理解ください。」

 

他の問い合わせがこのタイミングで、本当にあったのかは分かりません。

ただ、電話越しの加藤さんの毅然とした口調から、もうここから値下げの交渉は難しそうなことが分かります。

 

加藤さんの配慮に流されずに、手付金(土地の10~20%=40~80万円ぐらい?)を払っておけばよかったのかもしれません。

いやでも、もしゾノプランに会えなかったら、その手付金と一緒にumitochiを放棄してたかも…。

 

 

利根川先生の檄(げき)が、突き刺さってきました。

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(出典『賭博黙示録カイジ』)

 

 

 

今日の一曲:Fruit Paradise/The Would-Be-Goods

 

umitochi購入編 第01話 加藤一族

 

海沿いの土地「umitochi」(勝手にそう呼んでいるだけ)と出会った2016年07月から、数社並行で家づくりの打ち合わせが本格的に進んできました。

 

「umitochi」は、歩いてコンビニに行けるような立地の便利さはありませんが、海沿いのロケーション、綺麗に分譲された80坪で、坪単価たった6万円(笑)。

 

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このumitochiに出会ったその場で早速、売主である「加藤不動産」(仮称)に、購入を検討したい第一報をまず電話で相談。

 

2人「…ただ「前の家」が後から建つ(=海への眺望がどうなるか分からない)リスクがあるので、今すぐではなく、慎重に購入したいんです…。」

加藤さん「そこは不安ですよね。家のプランや施工会社が決まるまで、ウマさんたちの仮予約でおさえておきますよ。」

 

土地を仮押さえできる(悩める)期間って、通常1~2週間ぐらいのイメージでした。

それを、家のプランが固まるまで(数か月間?)、しかも予約金も手付金も不要のまま待ってくださるとのこと。

 

加藤さんは、加藤社長の甥っ子らしいですが、電話越しの声や丁寧さから察するに60代ぐらいの高齢の方?

加藤さん「他のお客様から問い合わせきたら、ウマさんに連絡するようにしますね。」

2人「ありがとうございますっ。」

 

 

その後、お言葉に甘えてumitochi仮予約状態のまま、しばらく数社との家づくりの打ち合わせを重ねていきます。

一度、挨拶と進捗報告のため、加藤不動産を直接訪れることに。

 

 

加藤さん「はじめましてウマさん、家づくりは順調ですか?」

 

想像より遥かに若く、30代?

酒ヤケで潰れたそのしゃがれた声質に、60代と錯覚していたようです。

 

「狂犬」と呼ばれた、若手時代の加藤浩次のような鋭い眼光。

ラフなカットソー姿、腕には注射後のガーゼ。

(体調を崩して点滴を打った日なんです、きっとそうです…。)

 

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(イメージ)

 

…怖いわ!笑

 

 

 

 

今日の一曲:Peace/andymori

 

ゾノプランの間取り

 

ゾノプランの間取り(内部)をご紹介します。

(図面右側が「海」です。)

 

 

【1F】                                    

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ピロティの中に玄関と屋外倉庫があります。

雨の日は、出入りや、いったん車をピロティで停めて荷物の出し入れが便利そう。

 

ゾノ先生「小さくてもいいので、空が見えて風が吹き抜ける、自邸で露天風呂の感覚を毎日味わってほしい。」

と、他のゾノ先生の設計にも必ずといっていいほど組み込まれるらしい「バスコート」。

 

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(イメージ/画像拝借)

そして9割方、減額調整の中で施主から不採用にされるとのこと笑。

 

でも僕は、独身時代は1人でよく銭湯行ってたし、

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世界で一番北にある露天風呂「ミーバトンネイチャーバス」にも入りに行ったぐらい結構お風呂好きな方なので、

スコートは是非最後まで残したいです…。

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2FのLDKだけでなく、1F寝室も海に向かって全面開口。

憧れの「LAKESIDE HOUSE」のようで素敵ですが…自宅だと落ち着かないから、もったいないけどここは閉じたい笑。

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(小川晋一設計事務所から拝借) 

 

 

【2F】

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海(図面右側)に向かったLDKは、もちろん希望以上のものです。

 

ただ、キッチン裏のトイレの位置だけは、絶対NG笑。

キッチン側の人はもちろん、トイレに入った人も落ち着かない、Lose-Loseだと思います汗。

 

ゾノ先生「2Fキッチン横にサービスバルコニーを付けて、更に中庭と繋がる屋外階段あれば、庭でBBQの時とかにいいと思いますよ。」

 

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(イメージ/画像拝借)

 

2人「素敵ですが…これは不要です。」(あっさり笑)

サービスバルコニーの生活感を消したいのと、

2Fキッチンから夜ふと外を見ると中庭階段登ってきた知らないおじさんが立ってる…みたいな恐怖感からです笑。

(どんな確率や)

 

 

今日の一曲:泣いたっていいじゃないか?/乃木坂46

 

2人はそれをumiieと呼ぶ

 
朝9時頃から珈琲を淹れはじめ、

渡辺篤史の建もの探訪』をのんびり観る土曜日の朝は笑、

2人にとって至福の時間の一つです。

 

 

 

2016年11月06日(日)

 

2人が訪れたのは、ASJのスタジオ。

今日の打ち合わせは、僕たちから小栗さんとゾノ先生に、家づくりの依頼先の答えを伝える回。

 

ゾノ先生は、広島の設計事務所から、スカイプで繋がっての陪席。

小栗さん「…検討の結果、いかがでしょうか?…」

 

 

ゾノプランは決してお手頃な価格ではなく、大手ハウスメーカーとそんなに変わらない概算見積額。

そのうえ、ハウスメーカー(Si社のジェイムソン所長)に見られたら笑われるぐらい、そのままでは標準的な(最低限の)耐震性・断熱性等です笑。

 

  

ゾノ先生の設計事務所「C社」のポリシーの1つに、

「その土地の住み手の声に耳を傾けることができれば、誰が設計しても、建てるべき家の答えはほぼ同じように一つである」

みたいなポリシーがあります。

 

何気なく謳っていますが、「設計者によってアプローチは様々」という逃げ道は作らず、「誰が考えてもそれ以上は無い「神の一手」を打ちます」とまで言っているようにも聞こえます。

 

多分本当はもっと凄いアプローチやデザインまで一度考えて、そこから僕たちのストライクゾーン内ギリギリまでベーシックに抑えてくれたんだろうなと、素人でも底の深さを感じるゾノプラン。

 

 

建もの探訪」で流れてくる小田和正の歌にもあるように、

ゾノ先生は僕たちの言葉と心の間の声を確かに聴いてくれていました。

 

 

小栗さん(…ドキドキ…)

 

2人「設計はゾノ先生に、施工はN社(小栗さん)に、お願いさせてもらいたいと思います。」

 

小栗さん「…ありがとうございます!…(パソコン画面の向こうの)ゾノ先生、聞いてくれましたかっ?」

 

ゾノ先生「…聞いてますよー、ありがとうございます。」

照れくさいのか、選ばれる自信があったのか、こちらに反応薄めのゾノ先生。

パソコンモニターの向こうで、下を向いて、何かをずっと書いています。

 

ゾノ先生「…できた。今スタジオにFAX送りましたー。」

スタジオのFAXに届いたのは、ゾノプランの外観スケッチでした。

 

2人(・・・)

 

それは、海沿いの土地「umitochi」を購入しても大丈夫なのか迷って、いろんな他社とも悩んできた4か月間の、答えのように見えます。

 

やっぱりこの建物を、

 

この建物こそを、

「umiie」と呼ぼうと2人は思いました。

 

 

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今日の一曲:between the word and the heart -言葉と心-/小田和正

 

「ASJ」編 第08話 「赤から」の乱

 

(「ASJ」編、最終話です。)

 

 

2016年09月10日(土)

 

ゾノ先生のファーストプラン(以下「ゾノプラン」)を持ち帰り、帰りの喫茶店でも図面を広げて興奮気味の2人(笑)。

 

もし仮に、予算や性能の面からこのプランでない家を建てる結果になったとしても、このプランに出会えて良かったと思えました。

 

【ゾノプランの模型】

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そして、それほど特別なプランだからこそ、僕とぐーさんの意見は珍しく対立し、家づくりで最初で最後と言ってもいい喧嘩が勃発しました笑。

 

 

その日僕は帰宅して、冷静にゾノプランとSi社(現在1位)を比較。

 

【Si社】

間取り   :★★★★☆

価格(推定):★★★★☆(★が多いほど良心的)

性能(推定):★★★☆☆

デザイン  :★★★★☆

 

【ゾノプラン】

間取り   :★★★★☆

価格(推定):★★☆☆☆

性能(推定):★☆☆☆☆

デザイン  :★★★★★

 

バランスや総合力は、正直Si社の方が良いような気がします。

自分でも素人なりに家の勉強をしながら、ゴンさんと何度も協議を重ねて辿り着いた最終形でもあるだけに、思い入れも加味されています。

 

でも、「こんな家に住んでみたい」と胸が躍るのはゾノプラン。

そこで、ゾノプランの「間取り」で一部改善したい部分(以下3点)を改善できれば、ゾノプランを勝たせられるかもと考えました。

(さじ加減(笑))

 

改善点①:アイランドキッチンじゃない

改善点②:2F(LDK)に収納が少な過ぎる

改善点③:海に「縦長」過ぎてやっぱりちょっともったいない笑

 

ゾノプランをベースに、実際に住む僕たちの生活スタイルに細かくチューニングした間取り案を、何個も何個も書いて検討してみます。

 

僕は、この先に、ついにSi社さえ超える2人のゴールがあるんじゃないかと信じていました。

 

 

しかし、それを見ていたぐーさんから、予想外の一言が。

ぐーさん「ウマくん…ゾノプランの改善検討、正直やめてほしい。」

 

ウマ「…えっ?汗」

 

ぐーさん「これだけ他とレベルが違うゾノプラン、私たちが素人の感覚でいじったら「下がる」だけだと思う。」

 

ウマ「…でも、ゾノプランがいくらカッコよくても、収納が少なすぎて荷物が溢れたり、導線も不便な部分があるよ。」

 

ぐーさん「多少不便でも、それは慣れるし、家に私たちが(荷物減らしたりとか)合わせればいいと思う。」

 

ぐーさん「ウマくんの中ではSi社のプランを採用したいから、ゾノプランの欠点をいろいろ挙げているように見える。」

 

ウマ「いや、むしろゾノプランを総合点でも上回らせるための検討ですって。」

 

 

いつもローソンの芋けんぴを幸せそうに食べながら、家づくりもお互い主張し過ぎないように一緒にのんびり楽しんできたぐーさんが、ここまで強く主張するなんて汗。

芋けんぴ関係ない)

 

いろんな会社とさんざん打ち合わせして、自分たちの要望を全部採り入れてもらったはずなのに、1位のSi社の最終形でさえ「違和感」を抱えるプランだったことに、ぐーさんはトラウマがあるみたいでした。

 

「実際に住む人の視点を盛り込んで使い勝手を向上させたい」と素人がゾノプランに手を加えることは、

僕にとっては「新車にカーナビ付ける」ような一般的な感覚でしたが、

ぐーさんにとっては「買ってきたヴィトンのバッグの持ち手を換えたりポケットを付ける」(しかも素人の材料と縫製で)のような感覚だったんだと思います。

 

いくら家はデザインだけでなく機能・性能が重要と分かっていても、ぐーさんにとってゾノプランは手を加えるべきではない「完成形」だったようです。

 

【Si社】(ぐーさん評価)

間取り   :★★★★☆

価格(推定):★★★★☆

性能(推定):★★★☆☆

デザイン  :★★☆☆☆

 

【ゾノプラン】(ぐーさん評価)

間取り   :★★★★☆

価格(推定):★★☆☆☆

性能(推定):★☆☆☆☆

デザイン  :★★★★★★★★★★

 

 

食べていた「赤から」鍋がカラカラに焦げ煮詰まるほど、夜遅くまで話し合いは難航。

想いをぶつけるあまり、相手の考え方を必要以上に否定してしまう発言も出たりして、家づくりという大きいテーマの対立だけに、3日間ものあいだ喧嘩(対立)は続きました。

 

 

そしてお互いの想いをやっと消化・理解し合えた頃、「どの会社に家を建ててもらうか」結論を出す日が訪れました。

 

 

今日の一曲:思い出のアルバム/曾我部恵一BAND

 

「ASJ」編 第07話 ドイツの小学校

 

海へのアプローチ以外にも、特に3つの仕掛けに、2人はうっとりしてました笑。

 

 

①1Fピロティ

 

コルビュジエが提唱した「近代建築の五原則」の一つでもある、「ピロティ」(2F下部の柱のみの外部空間)。

 

単純な配置上は、土地の入口を、建物が全面的に塞いでいます。

それを、1Fの一部を「ピロティ」としてくり抜くことで、向こう側に車が通れるようになっています。

 

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ちなみに、もし1F「ガレージ」だと、個人的にはあまり萌えてなかったと思います。

(建物の一部として絵になるような自動車を持っていない(車にこだわりがない笑)からでしょうか。)

 

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(イメージ)

 

ゾノ先生「車が通り抜けたはずなのに、向こう側に車は見えない場所に駐車場を作るのも面白いかなと。…ドイツで見た小学校にインスピレーションをもらいました。」

 

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(ゾノ先生のプランイメージ)

 

 

 

②海に向かって降りる階段室

 

階段は、距離的にも負担的にも、最大の導線。

だからこそ、少しでも昇り降りが苦にならないような工夫が必要な、重要な部分であると、ある建築家が言っていました。

 

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(一般的な箱型階段のイメージ)

 

ゾノ先生「ウマさんがちらっと、「箱型階段は実家感(生活感)が強い感じがしてあまり好きではない」とおっしゃっていたので、考えてみました。」

 

リビング階段に近いんですが、それとも少し違う「階段専用の空間」が建物にくっついているような…とても素敵なデザインです。

 

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(ゾノ先生のプランイメージ)

 

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(ゾノ先生のプランイメージ)

 

 

③狭小ならではの美しいファサード

 

他社と検討していたのは、できるだけ海に対して「横長」の間取り。

いろんな部屋が海側に持ってこれる反面、いろんな窓・柱が混在して見えることになり、少しがちゃがちゃしたファサード(建物の顔)になってしまうことが悩みでした。

 

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(他社との検討イメージ)

 

ゾノ先生には、そんな他社との検討や課題を当然伝えてはいません。

しかし、それらを見透かすかのように、ゾノ先生のプランは海に対して「縦長」という真逆のプラン。

 

あえて縦長にしたその形は、「前の家」を景観から切り取るという最大の目的の他に、「ファサードと開口が美しい」というデザインでもありました。

 

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(ゾノ先生のプランイメージ)

 

ファサード(外観)だけでなく、室内からも、壁一面がピクチャーウインドウとなる美しい景観が、素人の僕にも容易にイメージできる図面です。

 

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(ゾノ先生のプランイメージ)

 

 

 

今日の一曲:アバラボブ/マキシマムザホルモン

 

「ASJ」編 第06話 敷地に応答せよ

 

「敷地に応答せよ」

 

『住宅特集』2017年5月号の名タイトルを拝借しました。

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僕たちも含め、どのハウスメーカー工務店もみんな、海に対して「横に広げる」間取りを当然のように検討してきました。

 

【ゾノ先生以外の全社のプラン】

(左下の区画が、僕たちの土地と間取り形状)

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会社によって、内部の間取り(仕切り方や部屋の配置)が少し異なる程度。

何人もの違うタイプの設計士が何度も練ってくれて、この形に収束するということは、これがこの土地に建てる家の「正解」なんでしょう。

 

 

ゾノ先生「先日のヒアリングで、ウマさん達の希望は8割がた「海」だという理解をさせていただいて、考えたプランです。」

 

2人(…え?…海に対して「縦長」で…しかも「斜め」…!?汗)

 

 

それは、この何か月間の全ての他社との打ち合わせをひっくり返すようなプランでした。

 

【ゾノ先生のプラン】

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形状自体こそシンプルな「箱型」ですが、

僕は正直「建築家の「奇をてらった」やつキター」と構えました。

(恐れていた方の意味で笑)

 

 

…しかし、それは単なる奇抜なデザインではありませんでした。

ゾノ先生は、僕たちの家を考える前に、まず「前の家」がどう建てられるかを、いろんな可能性から検討してくれていたんです。

 

方角、道路、海、周辺の建物状況、「前の土地」区画上の出入口位置から、

ゾノ先生「「前の家」はまず間違いなく、この位置にはかからずに建てられると想定できます。」

 

ゾノ先生「また、「前の家」は平屋という前提でした。例えばハウスメーカーが切妻屋根だと一般的にこの勾配(傾斜)のはずなので、海への景観をこれぐらい遮ってくる可能性はあります。ただ、2F建てを建てられないという確証もないですよね。」

2人「そうなんです。」

 

ゾノ先生「…ということで、将来も確実に障害物が現れないのは、北東の道路部分。この方向の海を切り取れば、「前の家」が仮に3F建てになっても、イメージどおりの景観をまず作れると考えます。」

 

【ゾノ先生の「海の眺望」計算】

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これほど、僕たちの「海を眺めて暮らしたい」という希望に特化して考えてもらえたプランは他にありません。

 

僕はあやうく、パチンコ「沼」を攻略するカイジの切り札に気付いた、一条と同じ絶叫をしそうになりました。

 

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「建築(家づくり)の醍醐味とは」みたいな大喜利特集で、

ある建築家の「一つとして同じ条件は無いその土地に合わせた、その土地の良さや意味を引き出す建物を建てられた時、地球にたった一つしか無い場所(空間)を生み出せること」

みたいな回答にシビれたことを覚えています。

 

 

ハウスメーカーの営業マン、設計士、工務店の社長、外部委託デザイナー…様々な方の視点からプランをいただきましたが、

僕たちにとってはゾノ先生が考えてくれたその建物だけが、確かに海を眺めていました。

 

 

昨日の一曲:真夏の果実サザンオールスターズ

 

「ASJ」編 第05話 ゾノ先生のファーストプラン

 

2016年09月10日(土)

 

初顔合わせヒアリングの日から約1か月。

ゾノ先生からファーストプランを提示してもらう日が来ました。

 

時系列的にも、他社とは既に打ち合わせは進んでいて、これが実質「最後」のファーストプラン。

最も契約に近い「Si」社でさえ、割り切らないといけない点がいろいろあることが分かってきた段階です。

だからこそゾノ先生には期待している反面、「建築家」というだけであまり期待し過ぎるのもと思っていました。

 

 

ゾノ先生「先日、実際にumitochi(ウマさん達が仮予約中の海沿いの土地)にも現地確認行ったうえで、プランを考えてきました。」

 

期待と不安の中、おそるおそる図面…オープン。

 

ウマ(…おいおい…汗…)

ぐーさん(…無言…)

 

 

あれだけアイランドキッチンの希望を伝えてたのに…キッチンはペニンシュラ(片方壁付け)型です。

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(希望イメージ)

 

屋根の形は、(平らな)陸屋根です。

希望していた可愛い三角屋根(オウチ形)は?

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(希望イメージ)

 

他社の提案で是非採用したい「海側の2Fお風呂」はどこにいった?

海側どころか1Fの浴室です。

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(希望イメージ)

 

 

あと、海に対して「細長」くない?

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(イメージ)

 

他社も僕たちもみんな、海に対してどれだけ大開口=「横長」で考えてきたか。

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(希望イメージ)

 

 

正直、いろいろ取り入れてもらえてない希望が多々あります。

 

…ですが…

 

2人(…なんちゅー凄い家や…!)

 

 

今日の一曲:Valtari/Sigur Ros

 

「ASJ」編 第04話 ゾノ先生のヒアリング

 

2016年8月

 

はるばる広島からゾノ先生が、初顔合わせヒアリングに来てくれる日。

僕たちは緊張しつつ、ASJのスタジオで待っていました。

 

しかし、一向に現れないゾノ先生。

小栗さん「…ウマさんすみません、ゾノ先生、(案の上)遅れるそうです。」

 

 

 ゾノ先生「すみません、大変遅れました。高速道路が渋滞してて…」

 

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(ここまでイケイケではないですが、シャツと無精髭の感じだけ)

 

2人「初めまして、遠いところよろしくお願いします。」

遅刻は想定していたとはいえ…「初対面」回から1時間遅れは、想定以上でした(大丈夫かな笑)

 

 

気を取り直して、早速ヒアリング開始。

時間にルーズな分(?)、確かにゾノ先生はのんびりと優しい空気で、僕たちの話に耳を傾けてくれます。

 

カフェやホテルのような雰囲気が好きとか、

三角屋根のオウチ形が好きとか、

アイランドキッチンに憧れているとか、

部分的な希望も伝えつつ、本題へ。

 

2人「海沿いの土地を検討中(仮予約中)ですが、「前の家」が後からどんな家が建つか(海の景観がどうなるか)分からなくて、どんな家がいいのか、そもそもこの土地を買っても大丈夫なのかが不安で…」

 

ゾノ先生「なるほどですね。」

 

ゾノ先生「…シンプルな対策の一案として、水盤を出すという手段もありそうですね。「前の家」を視界から切り取りつつ、水盤と海が一続きになるイメージです。」

 

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(イメージ)

 

2人「はー、確かにそれは素敵ですね驚」

モダンな住宅になりそうなのは気になるものの、「窓を小さくして「前の家」を切り取る」等より、確かに良い気がします。

 

 

ゾノ先生「今ちょうど、ハワイのレストランの設計も手掛けていて…」

2人(ハワイ!?)

ゾノ先生「はい。そこは、海からかなり上がった丘の斜面に建つので、普通に建てても海は見えにくいんです。」

2人「それをどうやって…?」

ゾノ先生「天井を海に向けた鏡にして、海の眺望を取り入れました。」

 

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(イメージ)

 

2人(な、なんだか凄いぞ…笑)

初回の「掴み」が重要という意味では、なかなかカマしてきてくれます。

 

ゾノ先生「…といった感じで、いろいろ武器(引き出し)を使いたいと思うので、ファーストプラン作ってきてみますね。」

 

 

今日の一曲:楽園/andymori