着工開始 第09話 西荻窪の金物(金具)
工事契約後2か月経過。
土地にまだ変化(着工)は見られません。
確か伊礼智先生の著書だった気がしますが、
師匠の教えで「手に触れる金物(金具)の質は落とすな」みたいな一節があったような…
そんなことを思い出しながらの変更です。
1.キッチンのタオルハンガー
実はそもそも、タオルハンガー自体、無くてもいいぐらいでは…?
というレベルで考えてしまっていました笑。
なんとなく、濡れ湿ったタオルに体が触れるのを避けるため、シンクから離れて立っていると、今度は腰が痛くなるイメージで…汗
ぐーさん(妻)「いや、タオルバーは普通に要ります汗」
①変更前:ekrea Parts
設計事務所からの造作キッチン設計図に提案されているのは、ハウジングパーツメーカー「ekurea Parts」のタオルバー。
引用 ekurea Parts
この品(「30-6111」)の良い点:
・キッチン本体(黒色)に馴染む
・幅652mmなのでタオルが広げて掛けられる
ですが…ちょっと太径で男前過ぎるかも?汗
②変更後:ひぐらし古具店
キッチン本体の框(かまち)扉と馴染むようなタオルバーが他にもあればと、探してみます。
独身時代に1年間だけ住んでいた町、杉並区の荻窪。
その思い出もあってか、西荻窪に佇む「ひぐらし古具店」様が目に留まりました。
引用 ひぐらし古具店
男前になりがちなアイアン金具ですが、華奢でレトロな空気感が好みです。
増額変更にならない点も含め、こちらに変更(施主支給)させていただくことにしました。
2.トイレットペーパーホルダー
僕(あれ?そーいえば、トイレットペーパーホルダーって、図面上、仕様(メーカー・品番等)が見当たらないけど、どんな品なんだろう…?」
①変更前:設計事務所オリジナル
コウセイさん(設計事務所)「ふふふ…ウマさん、勝手ながらウチの事務所がデザインしたオリジナルホルダーです。」
僕「えっ、凄いですね。ちなみにどんな感じの品でしょうか?」
(類似イメージ)
引用 KAWAJUN
自分たち素人では「シンプル」という浅い表現しかできませんが、
さすが建築家がデザインした、無駄なライン・厚み・部材は排除されているのに、機能性は高いことが分かる、素敵なホルダーでした。
コウセイさん「ささやかではありますが、設計事務所から無料贈呈させていただいています。ウチが設計させていただいたクライアント様とひっそり分かる目印みたいにもなって、面白いかなと笑。」
今思い返すと、品の素敵さといいご縁といい、このホルダーを取り付けない理由がありません。
なのにこの時の僕といえば…汗
僕「本当に素敵でありがたいんですが、umiieのトイレは、カッコいいホルダーでは逆にもったいないというか、質素でレトロな感じでもいいかなと…m(__)m」
コウセイさん「そ、そうですか…汗」(がっくり)
②変更後:ひぐらし古具店
そして気づけば、いつか夫婦で聴いていたandymoriの一節が流れていました。
西荻窪 アパートの階段を上る音
そう、いっそここも「ひぐらし古具店」様のシリーズで揃えてみることにします。
引用 ひぐらし古具店
3.結論
「手に触れる金物(金具)の質は落とすな」
伊礼智先生(とその師匠)からの金言を軽んじたかのような変更をしてしまった僕をお許しください…笑。
今日の一曲:ベースマン/andymori