実施設計中 第09話 サニタリーのつなげ方
「実施設計中」編の補足です:
2016年11月に、実施設計(工事用の図面作成)がスタートしました。
そこから3か月、特に打ち合わせもなく笑、自分たちだけで微修正箇所を検討している間(12月~2月頃)のお話です。
サニタリー(浴室・洗面・トイレ・洗濯室)も、できるだけひと繋がりの空間のようにできたらと思っていました。
下図の境界線(オレンジ点線部分)は、できるだけ壁ではなく開口(ガラス等)にしたいところです。
そうすれば、視覚的にも広く感じるだけでなく、バスコート(露天の坪庭)からの光や風が、サニタリー全体に流れてくれそう。
(イメージ/画像拝借)
出典 TOTO
出典 TOTO
ただし、つなげたい想いと同時に、「閉じたい」要素も2つありました。
①入浴中も丸見えでいいのか
「ホテルライク」の響きは素敵ですが、丸見えの浴室は、旅先での数日間(非日常)だからこそ気にならないだけかもしれません。
ぐーさん(妻)だけでなく、将来的に娘がいる可能性もあります。
誰かが入浴中の間、洗面、トイレ、洗濯室が全て使いにくくなるのかも。
②干している洗濯物も丸見えでいいのか
来客時だけ洗濯物をとりこめば、僕はいいかなと思いました。
海外のように「見せる(魅せる)」ランドリールームにできるつもりはありませんが、「見られてもOK」ぐらいであればいいかなと。
しかしぐーさんは、来客や洗濯物関係なく、ランドリールームだけは普段自分たちも見えないサニタリーが希望のようです。
それにぐーさんは、洗濯にそこまで採光と通風が無くてもいい派。
ということで、「閉じたい時に閉じれる」浴室とランドリーであれば、バランスが良さそうです。
費用も高額にならなさそうな、開口部の各面にブラインド等を設置する案を検討しました。
(イメージ/画像拝借)
ぐーさん「うーん…汗」
間取り上、浴室からの眺めは、バスコートの奥にランドリー。
それが「洗濯を隠すブラインド」のイメージがまだ不安なようです。
ゾノ先生に相談してみることに。
ゾノ先生「いっそ全てフロストガラス(半透明)はどうでしょうか?」
明るさは最大のまま、各室内は見えず、むしろその向こう側への期待感さえ持たせられる、とのこと。
(イメージ/画像拝借)
出典 Housely
さすがのご提案ですが、ゾノ先生の「モダンな住宅」と、僕たちの「クラシカルな雰囲気」の好みの差から、保留させていただきました笑。
最終的に、潔く(?)ランドリールームだけは、普通に壁とドアで個室として区切る案としました。
(イメージ/画像拝借)
出典 Instagram(@alexandrakrogsgaard)
抜け感という観点では、当初イメージから少し落ちてしまいました。
なので最後の悪あがきとして笑、
個室(トイレとランドリー)の欄間(らんま)部分を、FIXガラス等にしてサニタリー空間上部でのひと繋がり感を増やす案を、ゾノ先生に相談。
(イメージ/画像拝借)
出典 フリーダムアーキテクツ
ゾノ先生「それもいいとは思いますが、浴室も、バスコートも同様に欄間(らんま)FIXで揃えないと、逆にラインがガタガタするかもしれません。」
これも納得し、却下することにしました。
昨晩の一曲:さあ/SURFACE