実施設計中 第02話 床材(ヘリンボーン)
2016年6月頃
まだ土地も、会社も、間取りも決まっていない時期。
初めてASJのスタジオを訪ねて、小栗さんに初ヒアリングしてもらった日から、家への要望として伝えていました。
ウマ「ヨーロッパの雰囲気が出る、ヘリンボーンの床にも憧れています。」
木のピースを一定のパターンに張り上げた「寄木張り」(パーケット)の一種。17世紀ヴェルサイユ宮殿に導入されたものが始まりと言わている。「herring(ニシン)」「bone(骨)」の形状。
予想外に、渋い顔をする小栗さん。
小栗「ウマさん、ヘリンボーンは施工の手間(工賃)が非常に高いんですよ。大工1人が丸一日かかって、貼れるのはなんと僅か…1坪程度なんです。」
大工さんから「おい小栗!割に合わんから、二度とヘリンボーン採用すんなよ!」
とか以前叱られたんじゃないかと思わせるほど、乗り気ではありません笑。
ヘリンボーンの種類を選択
①フレンチヘリンボーン
ラインに沿って45°に張るので、コテコテになりすぎない。
何より、「フレンチ」が付く雰囲気が素敵(笑)。
出典
https://i.pinimg.com/564x/50/f1/4d/50f14da19e6ed509bd0b9ad64e15845a.jpg
②(モザイク)パーケット
寄木張り(パーケット)の一種がヘリンボーンですが、
「ヘリンボーン」が確立され過ぎているのか、
市松模様(正方形)の寄木張りを単に「パーケット」と呼びがちなイメージもあります。
クラシカルで個人的には好きですが、ぐーさん的には一昔前のフローリングっぽくてあんまりとのこと笑。
出典
パーケット|ベルサイユパネル 無塗装品|NISSIN EX|ニッシンイクス
③ダブルヘリンボーン
より重厚感を求めると、2枚1組で張るダブルヘリンボーンもあるようです。
(下図中央)
出典
https://www.muku-flooring.jp/herringbone/img/detail/type.gif
④シングルヘリンボーン
結局、重厚過ぎず、適度にクラシカルな、一番王道のシングルヘリンボーンが好きという結論に。
https://i.pinimg.com/564x/6d/f1/ef/6df1eff0b86e2544a48a69f49b45421f.jpg
ヘリンボーン床にする場所
選択候補は、3か所でした。
①LDK
一番過ごす空間だからこそ、一番好きな床(ヘリンボーン)であってほしい。
でも、ただでさえ高価と聞いて、最も広いLDKに採用する恐怖もあります。
また、別の観点から、LDK床材はそもそも「木材」かどうかも迷っていたので、保留。
② 寝室
適度な広さ(6帖~8帖)で、ちょうどいいかもしれません。
しかし、寝室フローリングにしか採用できそうにない「カーペット」の憧れもあり、断念。
③1F廊下
あるハウスメーカーの設計士さんは「ある程度広い空間でないと、ヘリンボーンは活きませんよ。」と言いました。
でも、海外のホテルや廊下の写真で、細長く伸びていくヘリンボーン柄も、素敵に見えます。
家に帰ってきた(玄関入った)時の毎日の印象もアップしそう。
なにより、導入する面積が少なめで、そこまでお金をかけなくても良さそうな点もgood笑。
https://i.pinimg.com/564x/81/e3/c8/81e3c8d2caa5de20abcfb176c51c5d4f.jpg
樹種・メーカー
①「ニッシンイクス」のアカシア(ミモザ)
ただでさえ木目やグラデーション が強いので、ヘリンボーン張りで一層格好良くなりそう。
出典
http://www.nissin-ex.co.jp/entry-images/mimosa-herringbone-1_.jpg
②「マルホン」のウォールナット
高級感・重厚感がありすぎます。
特にマルホンさんは、高級「感」ではなく、本物の高級品のため、一瞬でスルー笑。
https://www.mokuzai.com/pict/casegallery/124_270_1_1491462935.jpg
③バーチ(樺(かば))
上品すぎるのと、飴色への経年変化が強そう。
一般的に「飴色への経年変化」こそ木材の魅力だとは思いますが、僕たち(特にぐーさん)は、飴色=赤みがかっていくより、枯れていく(色が抜けていく)経年変化の方が好み。
出典
https://www.mokuzai.com/pict/casegallery/223_1_1_1517985417.jpg
③オーク(楢)
赤みがなく、適度な上品さとラフさ。
質素な海外のアパート…いや「アパルトマン」(笑)をイメージしたい我が家には、結局、王道のオークが好みでした。
出典
http://www.nissin-ex.co.jp/entry-images/nara-herringbone-1_.jpg
ゾノ先生「…小栗ちゃん、ウマさん達ずっと言ってるぐらい好き(憑りつかれてる)なんだからヘリンボーンは残してあげようよ汗。」
小栗さん「そうは言ってもですね…。」
減額調整時も真っ先に(憑りつかれたように)ヘリンボーンをやめさせようとする小栗さんでした笑。
今日の一曲:DIS/ヨハン・ヨハンセン