「ASJ」編 第08話 「赤から」の乱
(「ASJ」編、最終話です。)
2016年09月10日(土)
ゾノ先生のファーストプラン(以下「ゾノプラン」)を持ち帰り、帰りの喫茶店でも図面を広げて興奮気味の2人(笑)。
もし仮に、予算や性能の面からこのプランでない家を建てる結果になったとしても、このプランに出会えて良かったと思えました。
【ゾノプランの模型】
そして、それほど特別なプランだからこそ、僕とぐーさんの意見は珍しく対立し、家づくりで最初で最後と言ってもいい喧嘩が勃発しました笑。
その日僕は帰宅して、冷静にゾノプランとSi社(現在1位)を比較。
【Si社】
間取り :★★★★☆
価格(推定):★★★★☆(★が多いほど良心的)
性能(推定):★★★☆☆
デザイン :★★★★☆
【ゾノプラン】
間取り :★★★★☆
価格(推定):★★☆☆☆
性能(推定):★☆☆☆☆
デザイン :★★★★★
バランスや総合力は、正直Si社の方が良いような気がします。
自分でも素人なりに家の勉強をしながら、ゴンさんと何度も協議を重ねて辿り着いた最終形でもあるだけに、思い入れも加味されています。
でも、「こんな家に住んでみたい」と胸が躍るのはゾノプラン。
そこで、ゾノプランの「間取り」で一部改善したい部分(以下3点)を改善できれば、ゾノプランを勝たせられるかもと考えました。
(さじ加減(笑))
改善点①:アイランドキッチンじゃない
改善点②:2F(LDK)に収納が少な過ぎる
改善点③:海に「縦長」過ぎてやっぱりちょっともったいない笑
ゾノプランをベースに、実際に住む僕たちの生活スタイルに細かくチューニングした間取り案を、何個も何個も書いて検討してみます。
僕は、この先に、ついにSi社さえ超える2人のゴールがあるんじゃないかと信じていました。
しかし、それを見ていたぐーさんから、予想外の一言が。
ぐーさん「ウマくん…ゾノプランの改善検討、正直やめてほしい。」
ウマ「…えっ?汗」
ぐーさん「これだけ他とレベルが違うゾノプラン、私たちが素人の感覚でいじったら「下がる」だけだと思う。」
ウマ「…でも、ゾノプランがいくらカッコよくても、収納が少なすぎて荷物が溢れたり、導線も不便な部分があるよ。」
ぐーさん「多少不便でも、それは慣れるし、家に私たちが(荷物減らしたりとか)合わせればいいと思う。」
ぐーさん「ウマくんの中ではSi社のプランを採用したいから、ゾノプランの欠点をいろいろ挙げているように見える。」
ウマ「いや、むしろゾノプランを総合点でも上回らせるための検討ですって。」
いつもローソンの芋けんぴを幸せそうに食べながら、家づくりもお互い主張し過ぎないように一緒にのんびり楽しんできたぐーさんが、ここまで強く主張するなんて汗。
(芋けんぴ関係ない)
いろんな会社とさんざん打ち合わせして、自分たちの要望を全部採り入れてもらったはずなのに、1位のSi社の最終形でさえ「違和感」を抱えるプランだったことに、ぐーさんはトラウマがあるみたいでした。
「実際に住む人の視点を盛り込んで使い勝手を向上させたい」と素人がゾノプランに手を加えることは、
僕にとっては「新車にカーナビ付ける」ような一般的な感覚でしたが、
ぐーさんにとっては「買ってきたヴィトンのバッグの持ち手を換えたりポケットを付ける」(しかも素人の材料と縫製で)のような感覚だったんだと思います。
いくら家はデザインだけでなく機能・性能が重要と分かっていても、ぐーさんにとってゾノプランは手を加えるべきではない「完成形」だったようです。
【Si社】(ぐーさん評価)
間取り :★★★★☆
価格(推定):★★★★☆
性能(推定):★★★☆☆
デザイン :★★☆☆☆
【ゾノプラン】(ぐーさん評価)
間取り :★★★★☆
価格(推定):★★☆☆☆
性能(推定):★☆☆☆☆
デザイン :★★★★★★★★★★
食べていた「赤から」鍋がカラカラに焦げ煮詰まるほど、夜遅くまで話し合いは難航。
想いをぶつけるあまり、相手の考え方を必要以上に否定してしまう発言も出たりして、家づくりという大きいテーマの対立だけに、3日間ものあいだ喧嘩(対立)は続きました。
そしてお互いの想いをやっと消化・理解し合えた頃、「どの会社に家を建ててもらうか」結論を出す日が訪れました。
今日の一曲:思い出のアルバム/曾我部恵一BAND