「Su社」編 第04話 自家自賛

Su社設計士さん「はじめましてっ。」

2年前に実家を新築したときのSu社の設計士さんはかなりベテラン(おじさん)でしたが、

今回僕たちの担当をしてくださるのは、僕たちと同い年で、加藤諒似の純朴そうな若手設計士さんです。

 

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(イメージ)

 

ジェイムソン「彼はまだ若いですが、社内コンペで勝ち抜いて、県内のモデルハウスのプラン・設計を担う等、実力は確かですよ。」

 

2人が好きな家のイメージを、諒くんにヒアリングしてもらいます。

※まだ契約前(=営業)段階なので、全ての打ち合わせは、諒くん(設計士)+ジェイムソン(営業所長)の2人体制です。

2人「外観でいうと、シンプルな感じが好きですねー。」

 

大手ハウスメーカーさんは、「シンプル」とお伝えしても、機能性能を重視して「軒や窓」等が豪華な「THE 住宅」をプランしてくれるというイメージが、どうしてもあります。

 

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(イメージ)

 

僕たちのイメージは、軒・庇・窓の多さ等の機能性は最小限に抑えて、もっとシンプルな「オウチ」でいいんです。

2人「こちらの表紙のオウチとか、けっこう理想です…」

イメージを伝えるため、僕たちは、以前モデルハウスでいただいていた住宅小雑誌「自家自賛」No.118号を出しました。

 

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諒くん・ジェイムソン「・・・な、なるほどー(そう来ますか)・・・」

 

大手ハウスメーカーには依頼は難しいかもと思っている僕たちが、

Su社のお申込み制度(5万円)まで話を進めてみることにした最大の理由(期待値)は、

この「自家自賛」No.118号でした。

 

「自家自賛」とは、Su社が毎月30年以上発行し続けてきた、「Su社の」施工実例集です。

予算の問題は別にして、ここに載っている家を建てられないとは言わせません笑。

 

諒くん「むむ・・・承知しました。では、「海を眺めたい家」で、外観は「自家自賛No.118の表紙の家」をイメージして、後日提案させていただきます。」

 

 

(それにしても、「自家自賛」ってタイトルは相当ウマいですよね)

 

 

今日の一曲:Are You ハッピー??/HiGE

「Su社」編 第03話 お申込み制度

2016年7月。

N町の海の前の土地(umitochi)を仮予約したことを報告すると、

ジェイムソン所長はいよいよ本格的に営業を進めてくれます。

 

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ジェイムソン「設計士から間取り等を提案させていただければと思いますが、…当社は「お申込み制度」として5万円をいただくことになっています。」

 

2人「…えっ、そうなんですね汗。家づくりのお金としては微々たるものかもしれませんが、普通に考えると5万円は決して安くはないですよね。」

 

ジェイムソン「…確かに間取り提案等は無料で打ち合わせできる会社も多いですが、ウチは3Dシステムを使ってウマさん達が納得のいくまで何度も気兼ねなく練り直せるようにしていますので…ウマさん、「タダより高いものはない」ですよ?」

 

2人「うーん…そうですね、じゃあお願いします。」

家づくりの(特に工務店を検討するからこそハウスメーカーの可能性を探る)授業料と思って、申込み金5万円を支払いました。

 

 

ジェイムソン的には正直、これでもうほぼカモったつもりだったかもしれません。

Su社はこの5万円を、間取り提案代というより、契約の一部に近いものとみなしてそうです。

ここから断るのは、5万円ももったいないし、難しいだろうと。

 

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僕たちは僕たちで、この5万円を逆手に考えていました。

5万円払った分、間取り等のプラン提案は、サービスではなくビジネスとして、気兼ねなく修正したり要望を放り込ませていただこうと。

そしてなにより、もし打ち合わせを繰り返してもやっぱりSu社を断ることになった時、5万円払っているからこそ、逆に断りやすいと。

 

…とか考えてましたが、Su社との打ち合わせ終盤の駆け引き、全く「5万円」逆手にとれてませんでしたね笑

 

 

今日の一曲:春のあぶく/The Miceteeth

 

「Su社」編 第02話 Su社で建てた実家

 

家づくりの視野や可能性を広げるために、

ジェイムソン所長の熱心な営業をきっぱりと断るほどではなかったものの、

基本的には大手ハウスメーカーには自分たちは頼めないかなと思っていました。

 

理由①:

基本の性能や材料のスペックが高すぎて、メーカー側が標準で用意している(大企業のスケールメリットで安く提携している)設備や建材以外を自由に選ぼうとすると、尋常じゃない価格になる。

 

理由②:

大企業としてやはり何より安全面・性能面を重視するため、「建築ルール上はOKでもそれはできない」という制約が多い(イメージ)。

 

それを少し実感できたのが、実家の新築建て直しの時です。

 

・・・

 

2014年夏、ウマの実家(両親)は新築建て直しを決めました。

やはり親世代なので、大手ハウスメーカーの中で検討し、Su社に決定。

 

その頃僕は実家住まいではなかった(同じ町で一人暮らし)んですが、出来る限り打ち合わせに同席していました。

 

単純に家づくり(特にインテリア)を楽しみたかったのと、

よく聞く「3回建てないと満足する家は建てられない」の貴重な「1回」(練習)の機会にしたかったからです。

 

そしてなにより、両親のデザイン的なセンスに非常に不安があったので笑、若者の視点からもチェック(修正)するのが最大の目的でもありました笑。

 

その実家新築の打ち合わせの1場面で例えば、

 

ウマ「洗面所やトイレという狭い空間でも(あえて)、ダウンライトではなく、お店みたいにペンダントライトを吊ったりするのはどうでしょうか?」

 

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Su社設計士「地震の時に揺れて壁やガラスに当たる危険性を考慮して、できません。」

 

ウマ「浴室は、置き型のバスタブとか憧れです。」

 

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(イメージ)

 

Su社設計士「ユニットバスにしておかないと、衛生・清掃面で大変ですし、浴室+バスタブの値段がすごい価格になるので、やめておいた方がいいです。」

(日本の住宅の9割はユニットバスなんだけどな…

…在来工法の浴室なんて昭和の住宅に逆行してるし…

…つーかウマさんが住むわけでもないのにお前の憧れとか知らんがな!)

という設計士さんの心の声が聞こえてきそうなほどでした笑。

 

・・・

 

本気でお願いしたらどちらの要望も叶ったのかもしれませんが、

そういった打ち合わせの中で「注文住宅っていっても意外と制約が多いんだな」というイメージはどうしてもできてしまったんです。

 

 

今日の一曲:卒業/はっぴいえんど

 

「Su社」編 第01話 J・ジョナ・ジェイムソン

 

比較検討させてもらった5社のうち、

4社が地元の工務店

1社は唯一の大手ハウスメーカー「Su」社(住〇林業)でした。

 

家づくりの始まりの日は、住宅展示場に訪れた2016年の4月。

後日Su社から、「一緒に土地探しからお手伝いするので、是非打ち合わせいかがでしょうか」と営業をいただきます。

 

全ての打ち合わせをじきじきに担当してくださるのは、

若手営業マンではなく、40代頃のオール巨人師匠似の営業所長。

 

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一流企業の営業マンでもあるのでもちろん巨人師匠のような怖さはないですが、

スパイダーマンに出てくるジェイムソン編集長ばりの「角刈り」だけは気になるところです笑

 

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住宅展示場で「まだ土地も未定、建てたい時期も未定なんです」と答えていた僕たちに、何故Su社だけは熱心に営業をかけてくださったのか?

 

Su社内で2015年度は徳島が(四国内で?)売上No.1だったらしく、

ジェイムソンはその後任として2016年度から徳島支社に配属になったとのことで、

ノルマのハードルが高いということもあったんでしょう。

 

それとは別にジェイムソンがおそらく目を付けたのは、

「僕(ウマ)の両親がまさに2015年度にSu社で家を新築したばかり」、

つまり「Su社の施主の息子」と書いて「カモ」と読んだんだと思います。

 

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今日の一曲:魔法の料理~君から君へ~/BUMP OF CHICKEN

 

 

「居心地の良い空間」のヒント

 

珈琲も読書もあまり分かっていない僕ですが、カフェは好きな方です。

数年前に比べると行く回数は減りましたが、

ぐーさんと2人でカフェに行くこともよくあります。

 

家づくりが始まってからは、

訪れたカフェから内装やインテリアのヒントをいただくだけでなく、

何故この空間は居心地が良いんだろうという要素を考えるようにもなりました。

 

今日は、2人が好きなカフェを並べて、「居心地の良い空間」づくりのヒントを考えてみようと思います。

 

徳島県内だと「KOFS」さん。

(※ちなみに拡大移転する前の、昔の店の方です。)

倉庫をベースにしたシンプルな内装、

内部も三角屋根の可愛いオウチ型。

無骨過ぎず甘すぎないアンティークの家具、

アーティスティックなウォールアートのセンス。

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徳島県内からもう1軒、「Riche」さん。

フランスの田舎の家のような、

かといってカントリー、ナチュラルという表現では収まらない、

シャンペトル・シャビーの域じゃないでしょうか。

僕にとって一つの理想形ですが、30代になったせいか少し甘く感じるようになってしまいました。

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香川県といえば、ぐらい王道ですが「umie」さん。

(あ、「umiie diary」ってパクりオマージュになっており恐縮です笑)

雑多なインテリアと、倉庫の無機質で広い空間が落ち着きます。

海が全面的に見えるわけではなく、「外は海」という余裕だけを感じる、上質な雰囲気。

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沖縄の古宇利島、さとうきび畑に迷い込んだ先の丘に建つ「フクルビ」さん。

さとうきび畑のざわわと波の音が広がる景色。

家づくりにおいても個人的に好きなポイントですが、「南」ではなく「北」向きな点。

暑さ、眩しさ、日焼け等を気にせず、夏でも涼しく快適に過ごせるテラス。

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そして最後は、もしかしたら「2人で行ったカフェ」の中なら現時点でベスト1かもしれません。

和歌山県、白浜までの裏道に佇む倉庫系の「rub luck cafe (ラブ・ラック・カフェ)」。

元からの広さに加え、こちらは更に「余白」を贅沢に作った空間。

ここも「北」向きのため、静かな店内は薄暗く、そのぶん窓に切り取られた海がものすごくキレイに浮かんでいます。

決して静まり返っているわけではないのに、なんとなくアトリエや教会のような静謐な空気感。

あまりの居心地の良さのせいか僕は少しの間昼寝に落ち、

その間にぐーさんはフレンチトーストを食べきっていました。

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5軒の名カフェから、僕たちが居心地が良いと感じる空間の要素を拾うと、

・広い

・シンプルさと古臭さ

・洗練より適度な雑多感

・景観、というか海(笑)

・半屋内(半屋外)空間

・南向き<北向き

あたりのようです。

 

もちろん、お店と、毎日(子供も一緒に)生活する「自分の家」では、必要な要素は同じではないとは思いますが、

カフェはやはり勉強になります。

 

 

今日の一曲:さとうきび畑/森山良子

 

「R社」編 第07話 斎藤さんの立場

「R社」編は、この一話で終わりです。

 

凄腕のFP、斎藤さんとのライフプラン。

他の会社、他のFPさんとでもこれぐらいなのかもしれませんが、

2人が亡くなるまでのあらゆる家族の動きと収支を考えるのはやはり大変でした。

 

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(イメージ)

 

「車の買い替え」だけでも、

何年おきにどの車種か(本体価格)はもちろん、

その車種の燃費と想定走行距離から生涯ガソリン代も計算。

 

「仕事に必要な経費」は、

ワイシャツのクリーニング代はもちろん、

何年おきに何万円のスーツ・ネクタイ・革靴を買い足すか。

 

「養育費」は、

男の子か女の子かで洋服代等も違う計算、

幼稚園から私立か公立か、

大学も県内か県外か、

結婚した時等の節目節目でのお祝い金はいくら渡すか等。

 

ベースの食費以外でも(主にぐーさんが)お菓子どれぐらい食べるか、

どんなペットを飼って餌代は…

等々。

 

それぐらい細かくシミュレーションさせてもらうことで、

「住宅ローンいくら組めるか(何円の家を建てられるか)」というより、

結婚後から最期までどんな暮らしのビジョンがあるかが2人で共有・整理できたのがよかったです。

 

斎藤さん「ウマさん達が資金計画に困ったときに、私(または同レベルの後継人)がずっとついていると思ってくださいね。」

2人ともコスト意識が高い方ではないので、今後も是非サポートしていただきたいところです。

 

ただ…

R社との家づくりの話(照英プラン)も少しずつ進むにつれ、

他にも並行して検討中の4社候補もいて、

R社を選ばない可能性の方が高くなってきていたんです。

 

2人「R社でもし建てなくても、斎藤さんとの契約はして…いいんでしょうか?」

 

割り切って考えれば、

R社も斎藤さんも「お互いの顧客を獲得するまでの連携体制」だけの関係のはずなので、

逆に「R社で建てるけど、面倒くさいマネジメント(FP斎藤さん)は不要です」というパターンもあっていいはずです。

 

しかし、斎藤さんも、R社との今後の関係、立場がやはりあるんでしょう。

斎藤さん「どの会社に決められるにしても一度、R社長にそのこと(他に有力会社がいること)を直球で相談した方がむしろ2人にとってもいい家が建つと思いますよ。…私からもうまく仲介しますんで、R社長と今から話し合ってみてはいかがですか?」

 

さっそく斎藤さんに呼ばれて、入室してこられるR社長。

斎藤さん「R社長。ウマさん達は、正直他の会社にも惹かれているらしいので、R社がどの点を改善していけば、R社に依頼できるようになるか、駆け引きをせず腹を割って、課題を共有していければいいんじゃないでしょうか!?」

 

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さすが、基本給0円でMDRT終身会員の称号まで上り詰めた男の、課題解決スタンスは眩しすぎます。

しかし、いくら良い家づくりのため、お互いの納得のためとはいえ、

他社がR社に上回っている点を、今いきなりR社長にぶつけていく心の強さは、僕たちにはありませんでした…汗。

 

多分斎藤さんも、R社長の目の前で「僕はちゃんとR社を推しましたよ」という事実をR社長に見せることが重要だったんだと思います。

 

この頃から、もうR社長も、僕たちが契約依頼することは半分あきらめていたかもしれません…。

 

 

今日の一曲:藍色のカナリヤ/一休

 

「R社」編 第06話 MDRTの斎藤さん

 

家づくり関係ないんですが、

人生で「全話見たドラマ」って数えるほどしかなく、

ハケンの品格」「ゲゲゲの女房」「半沢直樹」ぐらいかもしれません。

(なんだこのラインアップ汗)

 

そんな僕が、今久しぶりに毎週欠かさず観てるドラマがあります。

今も観終わったばかりの「東京タラレバ娘」。

ヒロイン陣(吉高由里子榮倉奈々大島優子)もすごいんですが、

KEY(役名)こと坂口健太郎、カッコよすぎないですか!?笑

 

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日本人でここまで金髪が似合うなんて。

役のキャラも合わせて今日本一格好いい男でしょう。

…いや、それだけ言っておきたかっただけです。

 

 

照英に間取りプランを提案してもらうもっと以前、打ち合わせ初期の頃。

R社長「家づくり(住宅ローン)も含めた人生設計のために、提携している外部のFP(ファイナンシャルプランナー)さんを紹介しますよ。」

建築会社からしても「万が一、住宅ローン組めないようなお客かどうか事前に把握できる」というメリットのためでしょう。

 

「はじめまして。」

そのFPさんは、年齢は40歳前後ながら、大手保険会社(S社)の部長と名刺にあります。

お話によると、S社の保険セールスは「基本給一切無し、完全歩合制」とのこと。

 

仕事を極める=頭脳を酷使してきた代償か、頭髪は薄め。

そしてつぶらな瞳。

斎藤さんと呼んで差し支えないでしょう。

 

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斎藤さんの名刺には、「MDRT」という表記が。

「MDRT」(Million Dollar Round Table)とは、

保険業界において1年間に契約して得た保険手数料が1,000万円以上の「業界のトップセールスマンの集まり」の会員とのこと。

しかもこの称号の期間は1年間しかないにも関わらず、

斎藤さんは11回その資格を得たため「終身会員」とまであります。

 

保険や福祉の勉強のために自腹で北欧(デンマーク)出張に行ってるだとか、

1人で顧客2,000人もってるだとか…

名刺をいただいたその日は、

自分の無知を棚に上げて、

いきなりアピールされた「MDRT」の称号が逆にうさんくさく見え、

(R社に付けてもらった称号じゃないよね?)

(ライフプランはしてほしいけど、保険の営業されるのは面倒だな)

と疑ってました笑。

 

斎藤さん「私は、保険の商品を紹介・説明するときもありますが、「保険の営業マン」ではなくて、あくまでお客様1人1人の人生に最適なファイナンシャルを随時アドバイスするアドバイザー、と思っていただければ幸いです。」

 

僕たち、R社、斎藤さんのWin-Win-Winだと判断し、しばらくライフプランをしていただくことにしました。

 

 

今日の一曲:TOKYO GIRL/Purfume

 

「R社」編 第05話 彦摩呂

社長の人柄、会社の実績、施工事例のテイスト、照英のプラン。

R社は良い会社だと思います。

ただ唯一、R社のイメージをマイナスに傾ける要素がありました。

 

浅黒く、太っていない彦摩呂といった雰囲気の男性スタッフ。

R社長が懸命に積み上げてきたR社の実績と信頼を、たった1人で揺るがすほどの男です笑。

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彦摩呂と初めて会ったのは、R社で建てた施主様のお家見学(※僕たち2人だけ)。

僕たちは気づきませんでしたが、彦摩呂はどうやら寝坊&遅刻してきたようです笑。

多分朝方まで飲んでいた居酒屋の匂いが付いた、昨日と同じと思われるスーツ。

 

彦摩呂「いやー、飲み過ぎて今日は遅刻したんですよね。」

それを僕たちに「つかみ」あるいは「武勇伝」トークしてきます。

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 彦摩呂「(ここでキリっと真顔に切り替えて)ダメなのは僕だけで、R社は本当にいいチームなんです。」

ギャップ差狙いの胡散臭い切り替えが、腹立ちます!笑

 けど遅刻したとかはR社内の問題なので別にいいんです。

 

R社の若手社員への当たりのきつさ。

彦摩呂「(F君が一瞬詰まったのをお客に)ね、こいつもうテンパってるでしょ笑(悪意)」

 彦摩呂「(女性社員が少し段取りが違うのをお客に)ちっ…後でしばいておきますんでね笑(悪意)」

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「(お客様第一のための)仕事の厳しさ」とは明らかに違う、

「R社で一番権力があって仕事ができるのは俺」アピールだったんでしょうか(お客に向けて)汗。

 

女性はだいたいこんなん好きやろ的な語りかけも、なかなかの憎たらしさでした笑。

彦摩呂「(優しい笑顔に切り替えて)…奥さん?この壁を家族で塗る思い出、欲しくないですか?」

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彦摩呂「(これで落ちんかった奥さんいまへんで的な笑顔で)…奥さん?こんな梁、欲しくないですか?」

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運よく(?)、2人とも梁あらわしはあまり好きじゃない(レトロすぎる?)のもあって、全く響きませんでした。

 

極めつけは、その施主見学の1週間後の打ち合わせ。

立ち話の中で、

僕たち「あ、ちょうど〇〇様のお宅(1週間前にお邪魔したお家)もそういう造りでしたね。」

彦摩呂「え?〇〇さんのお家、お2人見に行かれたことあるんですか?驚」

僕たち「…はい、1週間前に彦摩呂さんに案内してもらって笑。」

 

「僕たちのことを忘れているなんて失礼な」みたいなプライドは全く無いんですが、

「R社ともし契約したら、R社長の代わりに(社長は契約までの営業が主担当)、この彦摩呂とメインで家づくりの打ち合わせできるかな汗…」と、

R社に対する不安は大きくなっていました。

 

 

今日の一曲:サンデーモーニングくるり

 

 

「R社」編 第04話 アーバンなプラン

 

R社長「ウマさんたちは、シンプル、モダンな家がお好みっぽいので、特別に(←営業)、社内の設計士ではなく、提携している実力派の先生(設計士)にプランしてもらいますよ。」

 

紹介してもらった設計士は、

イメージより若く(僕たちと同じ30代中盤?)、

クールで細身の「照英」っぽいイケメンな雰囲気の先生。

 

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初回の打ち合わせは、僕たちがイメージする家の要素・希望等のヒアリング。

照英「(なるほど…)」

照英「(そうなんですね…)」

のようにクールな相槌が少し緊張しました。

 

そして2016年9月10日(土)、

R社(照英)からのファーストプランの提示の日。

 

2階LDKから海に対する大きなバルコニー、

切妻(三角)屋根の「オウチ」形等、

僕たちの伝えた要素はかなり取り入れてくださっています。

 

しかし…

僕たちの好みからはちょっとアーバン(都会的)過ぎる部分がありました。

 

例えば、外壁のアクセントカラー(色の切り替え)。

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「シンプル」は好きですが、「モダン」が好きなわけではないんです笑。

有名なところで「無印の家」とかはシンプルで2人とも好きです。

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ついでに言うと、カフェ系、ヨーロッパ系の可愛い感じは好きですが、あまりコテコテの南欧風になると僕たちには住みこなせないと思っています。

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…というように、

日記上、こういった2人の好みの微妙な部分(恥ずかしい言葉で言うと「こだわり」笑)が、色々出てくると思います。

僕たちの細かい好みなんて知らんがな!と思われると思っているので恐縮ですが、

家づくりのブログということで、むしろそういった超個人的な部分を整理したり、嬉しげに語ったりする場でもあると割り切って書かせてもらいますので笑、お付き合い願いますm(__)m

 

 

話を戻して、僕たちには少し抵抗がある「アーバン」な部分、他には、

LDKに構造上「柱」が必要な場所があり、柱の代わりに立てたルーバーとか。

 

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柱が必要なら、ルーバーでなくいっそ壁を立てて、2人の好みとしては室内窓を付けてみたいです(だから知らんがな!)笑。

 

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そのほか間取り等についても「こういう風に変えたらもっと好きかも」という点はもちろんありましたが、

あくまでファーストプラン(しかも契約前・契約を決断するための)なので、

プロの設計士がわざわざ僕たちのために考えてくれたこのプランにまず感謝です。

 

 

昨日の一曲:流動体について/小沢健二

「R社」編 第03話 ワンタッチの差

「ウマさんとぐーさんに海沿いでおすすめの土地ありますよー。」

いつかそんなことをR社長が言ってくれてたような気がします。

 

2016年7月17日(土)の朝、僕たちはumitochi(土地②)を見つけ、仮押さえをしました。

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土地購入こそまだですが、これでやっと建築会社に間取り提案してもらえる(少なくとも冷やかし客とは思われない)立場になったと言えるでしょう。

 

その日の夕方は、ちょうどR社と家づくり・土地探しの打ち合わせでした。

僕たちは早速R社長に、土地②を仮押さえしたことを報告。

 

R社長「えっ、…その土地ってもしや、海に向かって段々状の3区画の…!?」

2人「そうですそうです!」

 

R社長「以前、海沿いならおすすめの土地があるって僕言ってませんでしたか?…そこなんです!」

 

R社長「実は今日の打ち合わせは、今から車でその土地②を一緒に見に行こうと思ってたんですよ!」

 

R社長「あの土地②、ウマさん達にぴったりだなーって、私ずっと考えてたんですよねー!」

 

・・・

 

あ。

そうか。

なるほど。

 

R社長は「自分が土地②を紹介した」という流れを作らないといけないのか。

土地を一緒に探して見つければ、そのままその会社に建築依頼をするという、正統派の営業です。

 

R社長が、後付けで「土地②を紹介しようと思ってた」と言っていないのは分かりました。

何故なら、土地③はまさにR社が家を建てている最中だからです。

 

それだけにR社長からしたら、

今日僕たちが偶然自力で土地②さえ見つけていなければ、

本当に土地②を僕たちに紹介して気に入ってもらえ、

ほぼR社で建てる流れに持って行けたかもしれないのです。

 

これから最低数社とプランや見積もりを比較検討してから慎重に会社を選びたかった僕たちからすれば、逆に間一髪でした。

 

しかしさすが、R社長も次に切り替えます。

R社長「N不動産(土地の売主)との土地契約の交渉等は、よければ私が間に入りましょうか?値段や条件の交渉、土地にまつわる規制や注意点を、不動産のプロである私が確認しながら進めた方が、条件の良い契約ができると思います。」

 

確かにそれは、実際にそうだと思います。

しかし…

 

ウマ「せっかくですが、土地②は仮押さえの状態で、素人なりにでも自分たちで話をすすめたいと思います。さすがにまだR社に家づくりを決め打ちできる検討段階ではないので…」

 

流されやすい僕たち2人にしては、割とはっきり「(今は)NO」の意思を伝えてしまいました。

だって、一生に一回、数千万円の家づくりです。

まだ家づくり序盤も序盤の今、「勢い」「縁」だけでは決めたくありません。

 

いつもニコニコされている仔豚のようなR社長ですが、

さすがにショック・落胆の色を全面に出しています。

R社長「…ウマさん、家づくりも結婚と同じで、相手の点数も大事ですが、ご縁や流れも大切だと思いますよ…」

R社長のか細い営業にいたたまれせんでしたが、

心を鬼にして、

ウマ「R社で建てないわけではないので、よければまたプラン等ご提案よろしくお願いします。」

 

(とか言い切ったものの、これ以降、R社長がもし他の「海沿いで家建てたい」お客と会って、そのお客が土地②を即契約したら、もう僕たちは何もできないまま土地②を失う、というリスクはわずかですがつきまとっていました…笑)

 

 

今日の一曲:Wedding/トクマルシューゴ