問題発生 第02話 躯体構造の変更

 

2016年3月20日(月)

ショッピングモール内のカフェで、構造耐力不足への対応策の検討は続きます。

 

 

 

対応案①:東西方向の壁を増やす

 

前話のとおり、まずは出来る限り避けたい案です。

 

 

 

対応案②:間取りの変更

 

これも、あまり選択肢に入りませんでした。

 

夫婦2人とも、このゾノプラン(ゾノ先生のプラン)だから設計契約を決断できたように、とても好きな間取りです。

ゾノプランと出会ってからここまでの4か月間、毎日、細部や仕様の検討、インテリア、暮らすイメージを少しずつながら積んできたこともあり、もうかなり愛着もあります笑。

 

仮に別のプランを考えていただいても、(建築的には凄いとしても)僕たちにとっては今のプラン以上にはならない気がします。

そんな、「きっと今のプランより落ちる(?)別の1stプラン」を、また一から1~2か月待って、比較して検討してみる、というテンションにはなれませんでした。

 

 

 

対応案③:一部の柱を鉄骨に変更

 

ゾノ先生「【木造】のままだと、案①のように東西方向の壁を増やさないといけません。ただ、例えばですが一部の柱だけでも鉄骨にすれば、それはクリアします。」

 

f:id:guuma:20180512042817j:plain

 

ゾノ先生「ベースは【木造】+一部【鉄骨】、という混合造(こんごうぞう)です。」

2人「なるほど…①②と比較すると、それが希望ですね。」

 

ただしこの案③の混合造は、設計(図面)、施工、監理も、ちょっと複雑な形になるとのこと。

 

 

 

対応案④:純粋な【鉄骨造】に躯体変更

 

ゾノ先生「そこでですが、いっそ全面的に純粋な【鉄骨造】への変更案も、提案・相談させていただければと思います。」

2人「え、ええっ…驚」

 

f:id:guuma:20180512044856p:plain

出典 ALL About

 

混合造だと、木造部分と鉄骨部分の、材料や作業の組み合わせにも追加の調整が必要になったりと、逆にコスト高になるリスクもあるとのこと。

 

ゾノ先生「ですので、いっそ純粋な【鉄骨造】が、設計・施工・コストの面からもシンプルに抑えられると思います。」

 

案の中ではベストとは思っても、変更の規模が大きすぎて、すぐには了承できませんでした。

 

2人「全面【鉄骨造】にすると、コストはどれぐらいアップするんでしょうか?やはりそこで判断したいなと…。」

ゾノ先生「おそらく1割ほど(200~300万円)のコスト増と思っていただければ…(恐縮)」

 

「つまるところ、袖壁(を無くすため)だけに200万円か…」と思うと、2人ともお腹が痛くなってきました笑。

 

f:id:guuma:20180512051333j:plain

 

 

でも、この土地と家は「海への開口」がほぼ全ての決め手(=本質)です。

土地が安かった分、とか、気に入った土地に仕方なく支払う地盤調査費のような出費、と思えば(思い込めば)、投資もやむをえないと整理できなくはありません。

 

2人「…承知しました。案④の方向で一度進めてもらえればと思います。」

ゾノ先生「本当に申し訳ありません。では改めて一度、正式な決断をいただけるよう、【鉄骨造】にした場合の見積額を出せるように、図面も書き直しに入らせていただきます。」

 

2人「図面の修正にはどれぐらいかかるんでしょうか?」

ゾノ先生「【木造版】の図面がほぼ完成しているので、0から作るのではなく、【鉄骨版】への修正作業として、1か月ほどお待ちいただければと思います。」

 

4か月間図面を待ち続けて、見積もり段階に前進どころか、また大幅な図面の修正に後退です。

このあたりから少しずつ、umiie完成への道が、途切れかけ始めていました。

 

 

 

今日の一曲:花火に消された言葉/植松伸夫