問題発生 第01話 構造計算の結果
2016年11月に設計契約してから3か月以上経ちましたが、一向に「図面完成しましたので、詳細見積に入ります!」というお話になりません。
この時期は、さすがに少し不安や焦りが積もっていました。
次回の打ち合わせ日をこちらから積極的に提案・調整して、やっと月1回ペースで打ち合わせが開かれる程度。
それも、途中版の図面を確認したり、こちらの検討・整理箇所を相談する(反映ではない)ぐらいです。
小栗マネージャー 「大変お待たせしていてすみません…。設計事務所側で図面はほぼ完成しているんですが、構造計算事務所から図面に少し指摘が入っているみたいで…。」
2016年3月20日(月)
この日の打ち合わせは、ショッピングモール内のカフェ。
ゾノ先生が、みんなにミニチョコクロワッサンを大量におごってくれます。
そして本題へ。
ゾノ先生「今日は、大変お待たせしていることと、もう1点、お詫びとご相談があります。」
2人「は、はい…。(ごくり)」
ゾノ先生「構造計算事務所と、どうにかならないかかなり協議を重ねたのですが…この間取りのままでは、構造耐力不足という結論になりました。」
2人「え、ええっ…。汗」
箱型の総2階建てなので、建築家住宅としては結構安定している方なのではと思っていましたが…
ウマ「ピロティを支える部分の耐震が弱い、とかですか?」
ゾノ先生「いえ。2階LDKの、東西方向の(地震荷重・風荷重等に対抗する)応力不足です。」
ゾノ先生「海だけを美しく切り取れるように細長くしたのが、結果、張り切って攻め過ぎでした。すみません。」
2人「いえ、2人ともこのプランが好きなので、攻めていただいたのには感謝しています。…それで、どのような対応・変更が必要そうでしょうか?」
ゾノ先生「間取りや構造を変更しない前提での対応案の1つは、ラナイとリビングに、東西方向の壁(袖壁)を足せば、クリアするという確認をとっています。」
2人「う、うーん…それはちょっと汗」
もっと海に対して横長(幅広い)家であれば、両側から45cmずつの袖壁もそこまで気にならなかったかもしれません。
でも、家も開口も幅360cmしかない中で、海への唯一の眺望が4分の1も無くなることと、
たとえ数cmでも袖壁が「ある」のか「ない」のかで眺望の気持ちよさが全然違うと感じていました。
(袖壁がある大開口のイメージ)
出典 リクシル
ゾノ先生「そうですよね…(恐縮)。一応、眺望を削らない案も検討してきました。例えばですが、東西方向の壁を「外壁」側に出せば、同じ応力を得られます。」
(イメージ)
ウマ「う、うーん…(スカイフィッシュみたいになってる汗)。けど、室内からの眺望は100%か…。」
と僕は少し揺れてしまいましたが、
外観も重視するぐーさん(妻)は「まだ内壁(袖壁)案の方がいいです汗。」とのこと。
ナイスストップです。
オープンハウス時、皆さん「住吉の長屋」みたいなカッコいいタイトルの中、危うくうちだけ「スカイフィッシュハウス」になるところでした笑。
やはり、間取りか、構造そのものの変更検討まで必要のようです。
打ち合わせは続きました。
今日の一曲:G.W.D/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT