「Si社」編 第11話 ある違和感(木造の限界)

 

ここまで挙げておいて、もはや「違和感」ではなく「不満」と思われるかもしれませんが、そうではありません笑。

ここまでの5社では唯一、間取りが詰め切れ、リアルに契約を考えるところまで辿り着いた、Si社だからこそのマリッジブルー的な段階です。

不満ではなく、契約前に承知しておくべき「妥協点」「留意点」と言えばいいでしょうか。

 

 

3つ目の違和感は、LDKの大開口。

 

 

先に断っておくと、これはSi社に対する違和感ではありません。

完全に、僕たち側の予算の問題です。

 

 

ゴンさんと間取りや構造を打ち合わせる中で、

海を眺めるLDKの大開口はおそらくこういう感じになりそうだとイメージしました。

 

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(イメージ/画像拝借)

 

十分ありがたい景観と開口ですが、細かく言えばやはりまだ一般住宅感は少しぬぐえません。

(自分たちが一般住宅を建てようとしているのだから適正な結果ですが)

 

 

勝手な理想だけで言えば、窪田勝文先生のI-HOUSEのような…(小声)

 

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(窪田勝文設計事務所から拝借)

 

 

もう一度、Si社と作り上げた自邸LDKのイメージに戻ってみます。

 

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(イメージ/画像拝借)

 

イメージ画像は「垂れ壁」がありますが、Si社とのLDKは床から天井まで全て開口なので、やはり十分贅沢な景観です。

 

 

ただ、身の程をわきまえず欲を言えば、小川晋一先生のLakeside-Houseのような空間を夢見てました…(小声)。

 

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(小川設計事務所から画像拝借)

 

 

繰り返しになりますが、Si社の技術やゴンさんの提案力等の問題ではありません。

上記2建築は、決定的に「鉄筋コンクリート造(RC造)」だからおそらく成立している開口。

完全に、一般的な予算で木造住宅を建てようとしている、僕たちの(予算の)問題です。

 

 

そうやって心のどこかで引っかかり、でも仕方がないと割り切りながら、Si社と仕様等の打ち合わせを進めていきます。

 

2人「これだけ色々細かく決めてますが、契約はまだ更に先の話でいいんでしょうか?(恐縮)」

ゴンさん「いったん全部の仕様決めて、正確な見積額等にOKいただいてからで大丈夫ですよ。」

Si社の契約方針もあると思いますが、ゴンさんは要所で、Si社イズムにかぶれている僕に対して信用というか「ウマさんはもう絶対ウチで建てるでしょ」的な余裕があります。

 

ある日。

ゴンさん「次回の打ち合わせは、ヒラコさんも同席するのでも構いませんか?」

2人「ファーストプラン以来、3か月ぶりですね。」

 

ヒラコさんはあくまでSi社内のデザイナーではなく、Si社にファーストプランだけ提供するという一部(外部)デザイナーの位置づけなので、もう出てこないと思っていました。

ゴンさん「ウマさんの家は景観もいいから、仕様等もヒラコさんなりのイメージを伝えて、より良い建物にするチェックも兼ねたいようです。」

 

2人「ヒラコさんのファーストプランの面影残っていませんが、大丈夫ですかね?笑」

ゴンさん「大丈夫ですよ、ヒラコさんはあくまでファーストプランだけの契約で、基本的にはSi社とウマさん達の間の家づくりですから。」

 

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嫌な予感のとおり、次回は「ヒラコの説教部屋」です笑。

 

 

今日の一曲:tuuli/木太聡