実施設計中 第04話 床材(室内外の連続性)

 

グレイッシュなLDKに加え、2人が重視した点。

LDK(室内)とラナイ(室外)を、できるだけ一体化(連続)させたい。

そのために、室内外で同じ素材を使う必要を検討してみました。 

 

 

仮に「壁」材を連続させれたら↓…素敵です。

 

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出典 

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でも「壁」を、拝借画像のように特別なテクスチャ(素材感)で連続させる場合、LDKが細長いため、相当のコストアップを覚悟する必要がありました。

(どこかで打ち切るタイミングが分かりません笑)

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天井(軒天)を連続させれても↓…素敵です。笑

 

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出典 

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天井も、打ち切るタイミングが分からない、同じリスクです笑。

途中で打ち切っても素敵な住宅もありますが、上級者すぎます。

 

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出典

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また、天井(軒天)を室内外で連続させるのは、空(天井側)への視線や抜けを重視される場合なのかなという気もします。

 

僕たちの家は、海側に意識があるので、そういう意味でも「床」材を連続させるのが良さそうな気がしました。

 

 

でも、LDKのフローリングとラナイ(屋外)の床材は、完全に同じ素材は難しいかもしれません。

 

なので例えば、LDKはバーンウッド(前話参照)と、

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出典

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ラナイはグレー系のウッドデッキ(サンワカンパニー)にして、

 https://www.sanwacompany.co.jp/shop/pagefiles/pc/S/S0541_GARDENDECKWoodgrain_main.jpg

出典

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貼る方向も同じであれば、かなり近い連続性は得られる可能性はあるかなと。

 

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イメージ/画像拝借

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コスト、雰囲気等のバランスも現実的で、満足度も高い気がします。

そう納得(しようと)していました。

 

 

ああ、けどやっぱり…

 

完全に同じ素材で連続させたい…笑。

LDKとラナイと考えるのではなく、

「たまたまLDKの途中に、業者が間違えてうっかりガラス入れてる」ぐらいの笑、同じ空間感を味わいたい。

 

 

谷尻誠先生の「段原の家」。

床どころか、家具まで連続しているこの領域。

 

http://www.suppose.jp/works/works_img/danbara/danbara_09.jpg

出典 

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LDKの床材は、「フローリング」以外の可能性も検討してもいい気がしてきました。

 

 

 

 

今日の一曲:hidamari/Hideyuki Hashimoto

 

実施設計中 第03話 床材(バーンウッド)

 

家の快適性とデザイン性を一発で大きく左右してしまう要素の一つ、LDKの床材を検討します。

 

【2F平面図】(グレー色部分)

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幸い、夫婦2人の好み(方向性)はほぼ同じでした。

グレイッシュな雰囲気のLDK

 

 

サンワカンパニーの「スウェーデンパイン」(ストラクチャーオイル仕上げ/グレー)のイメージ写真は、いきなり2人とも好きな感じです。

 

https://www.sanwacompany.co.jp/shop/pagefiles/pc/S/S0238_SWEDENPINE_main.jpg

出典

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「早まるな!」

どこからか声が聴こえて、サンプルや拡大写真をよく見ると…ちょっとイメージが違いました汗。

「塗ってる感」が強いというか…。

https://www.sanwacompany.co.jp/shop/image/product/FL16/FL16061/FL16061_face_pc.jpg?date=20161115164013

出典

https://www.sanwacompany.co.jp/shop/image/product/FL16/FL16061/FL16061_face_pc.jpg?date=20161115164013

2人「あっぶー汗。」

 

 

ニッシンイクスの「シルバーベイオーク」。

まさに店舗っぽくて格好いいです。

 

http://www.nissin-ex.co.jp/entry-images/silver-bay-oak-2.jpg

出典

http://www.nissin-ex.co.jp/entry-images/silver-bay-oak-2.jpg

でもやっぱり、グレーの下から木の色が混ざって、甘い乳白色(乳灰色)なのが、2人とも少し気になりました…汗。

 

 

同じニッシンイクスの「ルーズオーク」。

ぐーさん(この人、ニッシンイクス好っきゃなー笑)

僕「塗った(人工的な)グレーじゃなくて、色褪せたシルバーグレー。…これじゃない!?喜」

http://www.nissin-ex.co.jp/entry-images/loose-oak-2.jpg

出典

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ぐーさん「表情は素敵やけど…え、段差とか隙間あるよ汗?」

確かに、[土足専用]とあります笑。

段差も、海外のカフェっぽくて愛せるといいたいところですが、さすがに子供やムニ(猫)に優しくありません。

 

 

行きついたのは、創業安政六年、木にこだわり続けて160年。

京都の古材市場(株)丸 嘉(まるよし)さん。

https://www.kozai-ichiba.jp/

 

カナダ等のバーン(農機具倉庫)に使われていた木製外壁材を解体する際に一枚づつ丁寧に採取してきた古材板を扱われています。

 

ぐーさん「だから、そういうのは段差があったり、なんなら釘とか刺さってるから、LDKには厳しいって笑。」

 

僕「それが…当社では、本気のバーンウッド以外にも、国産杉の表面を人工的に風化させたバーンウッドも用意があります。」

ぐーさん(誰?)

 

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出典

https://www.kozai-ichiba.jp/syouhin/barnwood/img_barnwood/BW-BB_01.jpg

 

あくまでモノ自体は、新材。

だから当然、全てサイズや厚みも同じ。

釘も刺さってないし、虫も住んでません笑。

美しく風化された、やり過ぎていないシルバーグレー。

価格も9,146円/㎡と、メインの空間になら出せる価格帯。

 

…しかし、ぐーさんには樹種のストライクゾーンもあるのを、忘れていました。

ぐーさん「節(ふし)が気になるかも…ごめん笑。」

 

節(ふし)が強い傾向にあるシダー(杉)やパイン(松)はNGでした笑。

けど確かに分かる感覚でもあるので、別の検討をしたいと思います。

 

 

 

今日の一曲:君はロックを聴かない/あいみょん

 

実施設計中 第02話 床材(ヘリンボーン)

 

2016年6月頃

まだ土地も、会社も、間取りも決まっていない時期。

初めてASJのスタジオを訪ねて、小栗さんに初ヒアリングしてもらった日から、家への要望として伝えていました。

 

ウマ「ヨーロッパの雰囲気が出る、ヘリンボーンの床にも憧れています。」

 

ヘリンボーン

木のピースを一定のパターンに張り上げた「寄木張り」(パーケット)の一種。17世紀ヴェルサイユ宮殿に導入されたものが始まりと言わている。「herring(ニシン)」「bone(骨)」の形状。

  

予想外に、渋い顔をする小栗さん。

小栗「ウマさん、ヘリンボーンは施工の手間(工賃)が非常に高いんですよ。大工1人が丸一日かかって、貼れるのはなんと僅か…1坪程度なんです。」

 

大工さんから「おい小栗!割に合わんから、二度とヘリンボーン採用すんなよ!」

とか以前叱られたんじゃないかと思わせるほど、乗り気ではありません笑。

 

 

 

ヘリンボーンの種類を選択

 

①フレンチヘリンボーン

ラインに沿って45°に張るので、コテコテになりすぎない。

何より、「フレンチ」が付く雰囲気が素敵(笑)。

 

https://i.pinimg.com/564x/50/f1/4d/50f14da19e6ed509bd0b9ad64e15845a.jpg

出典

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②(モザイク)パーケット

寄木張り(パーケット)の一種がヘリンボーンですが、

ヘリンボーン」が確立され過ぎているのか、

市松模様(正方形)の寄木張りを単に「パーケット」と呼びがちなイメージもあります。

 クラシカルで個人的には好きですが、ぐーさん的には一昔前のフローリングっぽくてあんまりとのこと笑。

 

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出典

パーケット|ベルサイユパネル 無塗装品|NISSIN EX|ニッシンイクス

 

 

③ダブルヘリンボーン

より重厚感を求めると、2枚1組で張るダブルヘリンボーンもあるようです。

(下図中央)

 

https://www.muku-flooring.jp/herringbone/img/detail/type.gif

出典

https://www.muku-flooring.jp/herringbone/img/detail/type.gif

 

 

④シングルヘリンボーン

結局、重厚過ぎず、適度にクラシカルな、一番王道のシングルヘリンボーンが好きという結論に。

 

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出典 

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ヘリンボーン床にする場所

 

選択候補は、3か所でした。

 

①LDK

一番過ごす空間だからこそ、一番好きな床(ヘリンボーン)であってほしい。

でも、ただでさえ高価と聞いて、最も広いLDKに採用する恐怖もあります。

また、別の観点から、LDK床材はそもそも「木材」かどうかも迷っていたので、保留。

 

② 寝室

適度な広さ(6帖~8帖)で、ちょうどいいかもしれません。

しかし、寝室フローリングにしか採用できそうにない「カーペット」の憧れもあり、断念。

 

③1F廊下

あるハウスメーカーの設計士さんは「ある程度広い空間でないと、ヘリンボーンは活きませんよ。」と言いました。

でも、海外のホテルや廊下の写真で、細長く伸びていくヘリンボーン柄も、素敵に見えます。

家に帰ってきた(玄関入った)時の毎日の印象もアップしそう。

なにより、導入する面積が少なめで、そこまでお金をかけなくても良さそうな点もgood笑。

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出典 

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樹種・メーカー

 

①「ニッシンイクス」のアカシア(ミモザ

ただでさえ木目やグラデーション が強いので、ヘリンボーン張りで一層格好良くなりそう。

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出典

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②「マルホン」のウォールナット

高級感・重厚感がありすぎます。

特にマルホンさんは、高級「感」ではなく、本物の高級品のため、一瞬でスルー笑。

https://www.mokuzai.com/pict/casegallery/124_270_1_1491462935.jpg

出典 

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③バーチ(樺(かば))

上品すぎるのと、飴色への経年変化が強そう。

一般的に「飴色への経年変化」こそ木材の魅力だとは思いますが、僕たち(特にぐーさん)は、飴色=赤みがかっていくより、枯れていく(色が抜けていく)経年変化の方が好み。

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出典

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③オーク(楢)

赤みがなく、適度な上品さとラフさ。

質素な海外のアパート…いや「アパルトマン」(笑)をイメージしたい我が家には、結局、王道のオークが好みでした。

 

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出典

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ゾノ先生「…小栗ちゃん、ウマさん達ずっと言ってるぐらい好き(憑りつかれてる)なんだからヘリンボーンは残してあげようよ汗。」

小栗さん「そうは言ってもですね…。」

減額調整時も真っ先に(憑りつかれたように)ヘリンボーンをやめさせようとする小栗さんでした笑。

 

 

 

今日の一曲:DIS/ヨハン・ヨハンセン

 

実施設計中 第01話 ラナイの手摺

2016年11月19日

ゾノ先生の設計事務所と、「設計契約」を締結。

 

「基本設計」(間取りレベルの図面)から、

「実施設計」(工事できるレベルの図面)に入っていきます。

 

工務店「NEXT INNOVATION」社(仮称)

小栗マネージャー「ではゾノ先生、1月(2か月半後)には、実施設計図完成めどでお願いしますね。」

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小栗マネージャー「ウマさん、実施設計図をもとに2月は減額調整等に充てましょう。建築確認申請後、年度内(3月中)に着工可能予定です。」

 

2人「そう考えると、結構すぐですね(ドキドキ)。」

←フリが効いています笑

 

 実施設計図面を作成していただく2か月半の間、仕様や細部を詰めていきます。

 

 

umiieで一番重要なポイントは、LDKからの海の景観。

そのために、ラナイ(ベランダ)の手摺をどんなタイプにするか。

 

【2F】

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ゾノ先生「セオリーだと、110mm間隔(乳幼児の頭部がすり抜けない基準)の縦格子が、デザイン的にもいいのではと思います。」

ヨーロッパのバルコニーの写真でたまに見たので、イメージは悪くはありません。

 

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(イメージ/画像拝借)

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しかし、ぐーさんはあまり乗り気ではありませんでした。

縦格子の本数はかなり多く景観が少し減るためと、

一昔前のマンションや住宅のイメージが結構強いようです。

 

 

ゾノ先生「景観に干渉しないことを優先するなら、アクリルパネル(か強化ガラス)でしょうか。足も掛けにくく、越えにくいですよ。」

意外と(笑)、安全性を相当重視してくださるゾノ先生。

 

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(イメージ/画像拝借)

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しかし、これは…2人ともあまり好みではありません。

マメに拭いておかないと、ある意味景観が損なわれていきそうなため。

あと、モダンな豪邸のイメージがあってちょっと気が引けます笑。

 

 

ウマ「ワイヤー…とかは、あまりおススメではないでしょうか?」 

 

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(イメージ/画像拝借)

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建築家住宅の手摺には多く採用されているイメージがあります。

渡辺篤史も「い~いテンション(張力)ですねえ~。」と言ってくれそう笑。

 

ゾノ先生「海沿いの塩害で、接続部等の錆とかのリスクが気になりますねー。」

ウマ「うーんそうですか、残念です。」

他にも高価、安全性が低い等のデメリットもあったのかもしれません。

 

 

ぐーさんは、フラットバータイプが好みのよう。

今っぽい王道(もしかしたら流行り廃りがあるのかもですが)で、僕もワイヤー手摺の次に好みです。

 

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(イメージ/画像拝借)

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ゾノ先生は、やはり再度「110mm縦格子」推しです。

子どもが足をかけて登れる横格子や、すり抜けられる間隔の危険性から、あまり採用したくないのでしょうか。

 

 

その後しばらく2人で、街なかの建物の手摺に注目したりもしながら、フラットバーの方向に絞りました。

 

ゾノ先生「意外かもしれませんが、海外の方が手摺への安全意識は進んでいるんですよ。(だから縦格子がベターなんだけどな…)」

ぐー「フラットバーでお願いします。」(←きっぱり笑)

ゾノ先生「承知しました…(しゅん)」

 

 

 

今日の一曲:翼の折れたエンジェル中村あゆみ

 

 

2ndプラン変更点⑤ 難産のサニタリー

 

今夜はぐーさんと、皆既月食を探す夜の散歩へ出かけました。

コンパスを頼りに、小さくて薄赤い月を見つけました。

帰り道は、大学時代によく聴いていた月の名曲を鼻歌してみたり。

 

 

2016年11月頃。

ゾノ先生に設計を依頼するのはほぼ決まりでした。

しかしながら、本当に「設計契約締結」してもいいかの決断材料として最後まで悩まされたのが、

サニタリー(浴室・洗濯室・洗面・トイレ)です。

 

 

ゾノ先生のプラン【2F】:

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サニタリーの拡大図:

(※朱色は収納面積部分を表現)

前話のとおり、トイレがキッチン隣接のこの位置は絶対にNGです笑。

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ゾノ先生「海外のホテルライクに3in1ではどうですか?」

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しかもトイレ1帖分が更にパントリーとして広がっています。

せっかくですが、トイレは個室でないと厳しいです。

そのうえ2人は、洗面は2ボウル(幅)が希望。

(無理言うなよ笑)

 

 

ゾノ先生「うーん…じゃあこれでどうでしょう?」

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おおっ、トイレは個室に。

2人(でも洗面はやっぱり1ボウルや…)

 

ゾノ先生「壁2面に鏡を付けて、水栓も対角方向に設置すれば、2方向から(頑張れば2人同時に?笑)洗面できるようにはしています。」

さすがプロらしい柔軟な引き出しです。

でもやっぱり…

「2人同時に使える機能性」というより、「2ボウル(幅)あることによる余裕・贅沢感」ができれば欲しいんです。

 

 

要望ばかり積み上げておいて、却下が重なって恐縮なので、いったん持ち帰ることに。

次の打ち合わせまでの1か月間、自分でも出来る限りの配置・組み合わせを考える日々が始まりました。

 

特に枕元にメモ帳とペンを常備。

夜更かしできる週末は、ぐーすか寝てるぐーさんの隣で、深夜もベッドの中でカリカリサニタリーの図を描き続けます。

 

もちろん、素人なので、建築的にどうかは置いて、1モジュール単位のパズルレベルの検討しかできません。

それでも、何十通りでも描いてみます。

 

組み合わせがいい加減かぶりはじめてきた頃。

一般的に洗面台は「壁(に向かって)付け」だと思いますが、

そういえば本の中でしか見たことないような、

洗面台(と鏡)の背面に浴室があるような変則の配置まで広げて更に検討。

 

このあたりで「キッチンパントリーって、広いわりに導線のために内部に結構余白があるから、いっそ背面収納に変更して、その分をサニタリーに回せないか。」

と、違う視点からも考えることに。

これでまた、サニタリー内の組み合わせがぐんと増えます。

 

そして…

 

(で、できた…疲)

2案だけですが、2人の中ではNG要素がないサニタリー(素人案)が出来ました。

 

 

2016年11月6日

近所のチェーン喫茶店で、ゾノ先生との打ち合わせ日。

 

 

素人案①:

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廊下面積を最小に抑えた案。

2帖から3帖まで広げた洗濯室は、大容量収納(朱色部分)に充ててもいい広さ。

 

ゾノ先生「うーん…」

ウマ(ドキドキ…汗)

 

 

素人案②:

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廊下は①より長くなっていますが、逆に奥行の広がりは出した案。

中央に配置したバスコートが、浴室・洗濯室・洗面台全体に光を注げる(かも)。

 

ゾノ先生「うーーん…」

ウマ「あ、いや、僕たちの希望するポイントを分かりやすく伝えれたらと思っただけの素案的なものなので…汗」

 

その後、いろいろゾノ先生もカリカリ別の案を探ってくださっていましたが…

 

施主なりに重ねた検討も尊重してくれたんでしょう。

ゾノ先生「パントリーの前提を無くして考えると…この2案のどちらかが答えですね。」

ウマ「恐縮です…(よ、よかった汗)」

 

導線や収納は①の方が少し上でしたが、

抜け感(?)が気持ちよさそうな②で進めることに。

 

 

小栗さん「「熱々ドリア」注文したのに、結構冷たいっ泣」

とか言いながら、

この日やっと、改めてゾノ先生の設計事務所と設計契約書を締結しました。

 

 

今夜の一曲:グレープフルーツムーンGOING STEADY

 

 

2ndプラン変更点④ トイレのプライバシー確保

 

2ndプランからの変更(希望)④は、トイレの配置等です。

 

 

1Fのトイレは、直階段下。

 

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居室に隣接していない点は〇。

玄関入ってすぐにあるのが△。

玄関からの距離が近いのもですが、「1ドア」な点が特に△。

 

「1ドア」だと、

ドア1枚のすぐ向こうに便器(に座っている人)、

トイレにいる人にとってもドア1枚のすぐ前に来客、

というのがお互い落ち着かない感じです。

 

できれば、飲食店舗のように、まず手洗い場に入り、その奥に改めてトイレ、という「2ドア」が落ち着きます。

 

特にぐーさんは、外出前後に洗面(手洗い)だけ使いたい時に、トイレに入らなくてもいいように、手洗い場をトイレの外に出したいとのこと。

 

さらに、夫婦2人とも、トイレ内に設置するタイプのミニマルな手洗いボウルは、指先だけしか洗えない感じが少し苦手で、ある程度大きい(30cm幅以上)ボウルを希望。

(お坊っちゃんかよ笑)

 

【変更(希望)反映後】

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2Fのトイレ(ゾノ先生案)は、キッチン背面。

 

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ゾノ先生のumiieプラン、

僕たちにとってはトータル最高で感謝していますし、

ゾノ先生をリスペクトもしていますが…

この1点だけは「絶対無理」です笑。

 

調理をする(しかも比較的人がいる時間が長い)キッチン、

食材・食器を並べるパントリー、

なんなら料理を楽しむダイニングにも相当近いこの位置。

 

近いどころか、隣り合っての「1ドア」。

菌がどうこうという衛生概念(眼に見えないもの)以前にも、

音や匂いを直接的に感じてしまいそうな恐怖。

 

できれば、「今誰かがトイレに出入りした」という瞬間や気配も感じないぐらい、メインの空間から遠ざけたい。

このトイレの配置になるぐらいなら、いっそトイレだけ別棟(離れ)でもいいぐらいです笑(結構本気)。

 

 

ゾノ先生「そ、そこまでであれば汗…サニタリーゾーンの方にトイレを入れこんで再考します。」

 

再考いただいたラフ修正案は、洗面台・バスタブ・便器が並ぶ「3in1」でした。

ゾノ先生「常套手段ではある3in1ですが…ウマさん達がお好みの、「ホテルライク」「海外的」な雰囲気にも沿うんじゃないでしょうか?」

 

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(イメージ/画像拝借)

Bathroom Tile Idea - Use The Same Tile On The Floors And The Walls | Tile ideas, Bathroom tiling and Squares

 

確かに、海外的でホテルライクな雰囲気は出ます。

その上、トイレ個室分の1帖が浮きます。

 

でもやっぱり…

2人「これも無理です」笑

 

夫婦2人で訪れる一泊程度のホテルでさえ、少し使いにくさを感じます。

毎日住む自宅で、しかももし子供や来客までいる時を想定すると、

トイレに入っている時も入った後もみんなが落ち着かないのでは。

 

 

この2Fトイレの配置問題をこじらせたせいで、

2Fサニタリー全体の間取りも根本的に考え直し、

無駄に暗礁に乗りあがっていくことになりました…。

 

 

(2ndプラン変更点⑤「サニタリー」に続きます)

 

 

今日の一曲:NOW PLAYING/AL

 

 

第100話 アングルポイズとベビーバス

 

仕事の話ですが、2年間にわたる長期プロジェクト(のようなもの)が、先週終わりました。

他組織の同業者との共同型だったんですが、自組織からの参画は自分1人。

孤独で、長く、担当業務に支障が出かけるほど過酷でした…

「生まれ変わったらこれだけは断るリスト」入りです笑。

 

 

ところで、この記事がどうも第100話目のようです。

 

家づくりブログ諸先輩方のようにカッコよく、

アクセス数ベスト3記事振り返りとかにも憧れますが、

分析機能がいまいちわからないのと、

そもそも内容でアクセス数に差がつかないぐらい少数の方々だけが読んでくださっているので、

無理はしないでおきます笑。

 

とはいえ一応記念に、間取り等とは少し違う話を何か挟もうかなと。

今更ながら、クリスマスプレゼントでも振り返ります…笑。

 

 

僕(夫)からぐーさん(妻)へのプレゼント:

ベビーバス(サンワカンパニー)

 

設計中のumiieの浴室は、在来工法で、バスタブも簡易な置き型を予定しています。

そのバスタブは、サンワカンパニーの「クラシカル」。

猫脚が少しギラついているのが少し不安ですが、(お値段的にも)可愛いかなと。

 

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(出典:サンワカンパニー)

 

これのベビーバスもあり、以前からぐーさんが可愛いと気に入っていました。

今は子供はいませんが、愛猫ムニの基地やお風呂としてもいいのかなと。

 

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(※猫脚は新居umiieに移ってから取付予定)

 

 

ぐーさん(妻)から僕(夫)へのプレゼント:

アングルポイズのデスクラン

 

umiie寝室のベッドサイドに、就寝前の読書灯が欲しいと思っていました。

(ぐーさんは即寝るため照明不要笑)

 

12月に立ち寄ったアンティークショップで、色もモデルも(お値段も)どストライクのデスクランプに出会いました。

ANGLEPOISE社の「APEX90」(色:ブラック)。

 

アングルポイズのデスクランプは、「英国を代表する10のデザイン」「ピクサー映画社のマスコット」になるほど不朽の名作。

代表的なモデルは、大きく2系統に分かれると整理しています。

 

初期の原型は「1227」。

アングルポイズ社の初期、1930年代に元自動車エンジニアのジョージ・カワーダインがデザインした型番。

 

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(出典:AGP PARK)

 

もう1つは、「type75」。

2004年と割と最近にケネス・グランジがデザインした、モダン寄りのモデル。

MARGARET HOWELLとかインテリアショップによく置いてあるのは、主にこちらのイメージです。

 

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(出典:AGP PARK)

 

「1227」との主な違いは、

・台座が円形(「1227」は四角形)

・シェードが少し流線形

・ソケットがシェード内に格納(=コードが出ていない)

・プッシュスイッチ(「1227」はロッカスイッチ)

あたりで見分けれると思っています。

 

 

で、ぐーさんに買ってもらったのは「APEX90」。

上述の2大系統で言うと、2つ目の「type75」の流れを組むモデル。

ここから僕には少しややこしいですが、素人なりに整理します。

 

2004年の「type75」は、1960年代の「model75」がベース。

その「model75」が当時に進化した1990年頃のモデルが「APEX90」。

 

「APEX90」は、シェードが更に流線形です。

今回買ってもらった品も、日本の電球ではなく、イギリス電球B-22型を入れないといけません。

お手軽から少し逆行したそんな非日常感も良いところかも。

 

umiieの寝室で本を読む夜を、楽しみにしています。

 

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(映りたがりのムニ笑)

 

 

今日の一曲: I Want To Be An Anglepoise Lamp/The Soft Boys

 

2ndプラン変更点③ 階段(スケルトン→箱型)

 

2ndプランから大きく変更した点③は、階段です。

 

 

1stプランの中で特に惹かれたポイントの1つ、階段室。

海を見ながら階段を降りれるよう、南北の2面は全面ガラスのイメージ。

 

【2F】

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ゾノ先生「階段室の灯りが外に広がってキレイだと思います。」

と、スケルトン(蹴込が無い)階段のイメージで提案していただきました。

階段下を、有効活用するのを我慢する代わりに得られる(かもしれない)、ギャラリーのような贅沢感。

非常に楽しみでした。

 

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(イメージ/出典 石川淳建築設計事務所

 

 

しかし、残念ながらスケルトン階段をあきらめる方向に。

2ndプランでは、1Fのサニタリーゾーンが子供部屋に配置換えされたため。

ゾノ先生「1Fは、階段下にトイレを配置した方が良さそうですね。」

 

【1F】

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2人「うーん…」

ケルトン階段を優先して、いっそ「1Fトイレ無し」も検討したぐらいでした。

トイレ設備の減額、清掃の半減というメリットもあるし。

 

2人「あー、でも…」

夜中起きて、1F寝室から2Fトイレ行くのは、大変そうです笑。

1Fは子供部屋もあり、子供なんて更に無理そう。

 

 

ゾノ先生「スケルトンではなく箱型階段になっても、デザイン的にそこまで落ちないと思いますよ。」

2人「だとありがたいです。」

 

ゾノ先生「蹴込をポリカーボネイトにして、間接照明化したりとか。」

 

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(イメージ/出典 タテイシ広美社)

 

店舗も多数手掛けるゾノ先生、すぐに代替案さすがありがたいです。

でもせっかくですが、それはかなりモダン住宅な感じがして要検討。

 

あとなにより…トイレ使用中で灯る階段は、ちょっと(照)。

 

 

 

今日の一曲:New Beginning/Pascal Pinon

 

2ndプラン変更点② キッチンのパントリー

 

2ndプラン変更点②は、キッチンのパントリー(食品庫)。

 

 

ゾノ先生の他の設計事例でもよく見られるように、

キッチン背面はスッキリ見せるウォークインパントリーを提案していただきました。

 

【2F】

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天井高いっぱいまで、多様なものを詰め込める収納力と、その生活感を隠せるのは、確かに魅力的です。

 

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(イメージ/出典 Room Clip)

 

 

僕たちは「キッチンは絶対こう」という料理や家事スタイルを確立できているわけではありませんが、

強いて言えば(ウォークイン)パントリーではなく、背面収納を希望しました。

 

 

理由①

 

ウォークイン部分に必要な空間が、キッチンに立つ面積と更に別に必要なのが、少しもったいない(気がする)。

 

(朱色部分が導線面積に結構とられる汗)

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理由②

 

収納庫(空間)の中に出たり入ったりして、

冷蔵庫を開けたり、炊飯器やレンジで調理の一部をするイメージが難しかった。

 

 

理由③

 

ゾノ先生は、キッチン用品だけでなくリビング収納も兼ねたイメージで提案してくれました。

でも、食品や調理用具と、掃除機等の清掃用具(もしかするとゴミ箱まで?)を、一緒に押し込んでおくのが、ちょっとだけ違和感。

潔癖症ではないですが笑)

 

 

理由④

 

 

パントリーを作らないとしても、ゾノ先生は整然と隠す収納派。

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(イメージ/出典 http://www.amstyle.jp/2011/02/

 

美しいのは間違いないんですが、ストイックな空間の緊張感もあるので、僕たちはもう少しだけ「出しておく」方が余裕を持てる気がします。

(かといって「見せる収納」の自信があるわけでもないので、不安はかなり残るところです汗。)

 

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(イメージ/出典 www.desiretoinspire.net)

 

 

 

今日の一曲:さよならの向う側/三浦祐太朗

 

2ndプラン変更点① 寝室のWIC ~ワールドダウンタウンを添えて~

 

2016年10月頃。

1stプランに数か所の変更が反映された、2ndプラン。

大きくはあともう数か所変更して、正式に設計契約を締結しました。

 

 

2ndプランへの変更点①は、寝室のWIC。

 

 

2ndプラン【1F】

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1stプランでは寝室の手前にあったWICが、

2ndプランでは寝室の奥側へとゾノ先生からの提案。

 

 

モデルハウスでも見たことがあるような、

ベッド枕元の裏側に、

ウォークインではなくウォークスルーという、

ラグジュアリーな配置です。

 

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(イメージ/ヘーベルハウスから画像拝借)

 

 

しかし、1stプランのように「寝室手前のウォークイン」に戻していただくことに。

 

 

最大の理由は、「寝室と子供部屋をある程度離したい」ため。

LDK以外の個室は、家族といえども、「気配を感じれるつながり」より「プライバシー」優先でもいいかなと。

 

僕たちにとっての寝室は、テレビ等もなく、寝る(前の読書)だけの静かな空間。

かといって2人とも、僅かな物音で目が覚めるような、繊細な睡眠ではないんですが(笑)。

 

子供が自分の部屋を使うような年齢(大学生・社会人もありえる?)であれば、子供側もプライバシーが欲しいと思います。

自分の実家も、両親の寝室と自分の部屋は廊下を挟んでいた距離感があって、良かったような気がします。

 

ちなみに僕の場合、アパート・マンションの部屋を決める時の条件は、「角部屋」の優先順位がかなり高いです。

2面に窓(光と風)が欲しいのと、どちらの壁際にいてもその裏にすぐ人がいる(笑)感じに気を遣うので。

テレビとか音楽は結構ボリューム大きめが好きなのもあります。

 

 

大学時代の4年間、岡山に住んでいました。

その時のアパートが、なかなか壁が薄く、結構聴こえていた隣の人の生活音(逆に僕の部屋の音も)。

 

当時大好きだった深夜番組「ワールドダウンタウン」。

15年経った今でも、あれより笑ったテレビ番組はありません。

 

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夜中に一人でワールドダウンタウンを見て爆笑していると、

全く同じタイミングで隣の部屋から聞こえてくる笑い声。

(…隣の人もワールドダウンタウン観てる…!笑)

 

そんな部屋での4年間が、今でも影響しているのかもしれません笑。

 

 

そういう意味でも、気持ち程度の問題かもしれませんが、寝室と子供部屋の間は、壁一枚ではなく、WICを挟みたいと思います。

 

 

 

今日の一曲:WAO!/ユニコーン